和裁を始めて8年、仕事や家のことをしながら、ちょっとした時間を見つけては針を持っています。日々老化する神経細胞と戦いながら、着物のもつ無限の魅力に、引き込まれずにはいられない感じです。

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紅型風の反物 [2010年03月12日(金)]

春の足音が近づいてきて、今年度のお稽古も、あと今回と次回だけになりました。早いものです。現在、打掛の表生地をほどいて、整理に出しているので、打掛の進行は止まったままです。この間に、頼まれものの長襦袢を3反、仕上げる予定にしています。ちょうど春休みで、お稽古が2回くらいお休みのときに、まとめて仕上げてしまえそうです。

打掛の表生地は、レンタルの衣裳に出していたものにもかかわらず、結構状態がよくて、汚れも目立ったものは見られずに、若干の傷みがある程度でした。これが返ってきたら、裏を裁って、縫い始めようと思っています。



裏は完全に、紅絹を買いましたので、取り替えます。でも、こんなにキレイなんですよ〜。あせてるのは一部だけ。これを思い切って洗ってきれいにしてから、ミニチュア着物の裏にでも使います。もったいないですからね。



さて、今日は、紅型風の反物がありました。華やかできれい。鮮やかな原色の地に、藍で縁取りした柄が、いきいきと描かれています。私は個人的に紅型が大好き、でもなかなか本物を買えません。




沖縄の紅型は、あのからりとした青い空だから似合うのであって、本土のどんよりした空には似合わないのかもわかりません。でも、陽気でどこか悲哀に満ちている気がするので、紅型は大好きです。いつかは本物の、私だけの一品に出会いたいですが…。

22:32 | この記事のURL
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子ども着物キット [2010年03月05日(金)]

ツイッターでつぶやいていると、他のフォロワーとゆるい会話のつながりができて、思わぬヒントをいただいたりします。先日も、七五三の着物を初心者でも簡単に作れる、着物作りキットがあったら、素人でも、子どものために手づくりしました、という気分が味わえていいのに、というご意見がありました。

私は何年もお教室に通って、師範過程を卒業し、現在研究コースに在籍しているのですが、いまだにはさみを持つのがこわいです。できるだけ、はさみを持つシーンを回避したいと思っているくらいです。だから、クッションぬいぐるみなどのように、簡単に着物をどうこう、なんて、完全にえーっ!て感じでした。



また、これは考え方の問題だと思うのですが、小さい着物だから簡単だとか、振袖のように袖が長いから難しい、ということはありません。むしろ、小紋の袷を基準に考えると、若干のふり幅はあるものの、着物づくりの手間はほぼ同じ。縫う距離が長い短いの違いはありますが、基本的な工程はあまり変化がないのです。小さい分だけ、やりづらいということすらあります。

でも、考えたら、難しいからこそ、やる価値はあるのかなと。たまたま、子ども着物のお安い出物があったので、思わず4セットも買い込んでしまいました。試行錯誤する価値はあるのかなと思って。表の絵羽柄をすべて合わせて縫ってあって、裏と合わせて繋ぐのをやってもらったら、「手づくりした!」気分になるのかな?



でも、着物には「留め」という作業があります。これが簡単には説明しづらい。形に裁ってしるしをつけてあれば、単純に縫い合わせればいいのかというと、そうではないのです。ふきを出す、という作業、ひかえてくける、という作業、背守りを入れる、という作業、どうやって説明しよう。近くに来てもらって、手取り足取り教えても、見たことのないものはやりづらいでしょう。

着物は一枚でできているものと、2枚合わさってできているものとあって、七五三のようなセミフォーマルな着物は、ほぼ2枚(袷、といいます)。実際に仕立てるとなると、袷は難しいのです。手に入れたはいいが、どうしたものか、と、現在思案中です。

22:16 | この記事のURL
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奄美・西陣コラボレーション展 [2010年02月23日(火)]

奄美大島に行った、もう一つの目的、奄美・西陣コラボレーション展の開会式に参加しました。両方とも、織物の産地で、しかも、西陣織工業組合の専務さんが、奄美大島出身というご縁で、双方に姉妹縁組のような提携が生まれたようです。それが、今年で5周年だそうです。



それを記念して、このコラボ展が行われることになったそうです。開催に先立ち、地元の高校生に、十二単の着付けをしたりして、華々しくメディアにも取り上げていただきました。私たちの研修も、新聞に載ったんですよ。



本場大島紬の商標のついた、たくさんの着尺が並んでいますが、どれもいいお値段。なかなか手が出ません。次に来たときに買おうと決意して、今回は涙を呑むことに。知人は、大島紬の代表的な柄、龍郷柄を買っていました。

大島紬には、「龍郷柄」「秋名バラ柄」「西郷柄」などがあります。一般に京都などで見かける大島紬は、本場のこのような柄よりも、やわらかものが多い京都の気質に合わせて、ちりめんの染めの着物のような柄が多いようです。



しかしさすがに本場、代表的な柄がたくさん並んでいます。このような珍しい柄は見るだけでもためになりました。またぜひ、見てみたいです。

21:36 | この記事のURL
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奄美大島に、本場大島紬研修に行きました [2010年02月21日(日)]



西陣織会館が、本場大島紬会館と姉妹縁組5周年ということで、奄美大島で研修がありました。めったにない機会なので、参加させていただきました。

飛行機で空港に降り立って、真っ先に見学に行ったのが、金井工芸というところです。こちら、金井工芸の金井一人さんは、草木染の中で最高と言われる堅牢度を誇る大島紬の、伝統工芸士です。



ここでは、大島紬の大切な工程、車輪梅(テーチギ)で染めてから、泥田で鉄媒染するところを、見せていただきました。ここでの説明を聞き、車輪梅が、自生する自然のものしか使わないこと、手で何度も漬けては絞り、漬けては絞り、を繰り返していること、機械ではなく、手でやることにまず、びっくりしました。

大きな釜で、車輪梅を煮出します。そして、樹液を取り出し、そこに20回くらい染めては絞り、を繰り返します。



そして次は、泥田で一回泥にくぐらせ、鉄媒染します。この工程を、3〜4回繰り返し、計100回くらい染めます。

この工程で作られた、黒い糸の、色のなんとも言えない深みと色合いは、実際に、日々着物を触っている私たちには、非常な驚きに感じました。見る角度によって色が微妙に変化する感じは、玉虫色のような人工的なものとは違う、見るものの心の様まで映し出すようでした。



よく、色に奥行きがあるとか、深みがあるといいますが、まさにこの黒こそそれなのだなと思いました。

また、泥田にて、鉄媒染する工程では、実際に泥をみて、全く普通の泥であることにも驚きました。また、何年、何十年と、少しずつ場所を変えながらも、ほぼ同じ地域で染め続けていることも、実に興味深いことでした。



このような貴重な見学の機会をいただけたことを、西陣織工業組合の方々に感謝したいと思います。西陣の和裁教室に通っているからこそ、行かせていただけたので、本当によかったです。


18:05 | この記事のURL
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レースの打掛、あと少しです [2010年02月04日(木)]

レースで打掛を作っていますが、完成まであと少しです。本体を作り上げてから、裾にレースを縫いつけようと思っています。

レースですので、直線部分はすべてミシンがけ、始末は手縫いで、くけました。ほつれる生地ではないので、切りっぱなしでも良かったのですが、縫い代がぴらぴらしているのが嫌なので、一部くけてみたら、意外と縫い目が目立たず、お、これはくけとこう、と思って、すべて始末しました。



下に着てもらったのは、知人のお孫さん用の、赤いお振袖です。こっくりとした赤なので、白いレースに映え、いい感じで写真が撮れました。本番では、白い掛下着物を着ますので、白に白、それはそれでステキでしょうけど。

今、飾りが何もないし、縫い代の始末の途中なので寂しい感じですが、最後にはもっと華やかになるでしょう。何より、身丈が長く、やや引きずる感じなので、豪華です。一緒にお稽古されている方たちから、いいなあとうらやましがられました。



ちょうど、ご結婚を控えておられるお嬢さんがいらっしゃるのだとか。ご自分でも縫いたいとおっしゃっていましたが、カリキュラム的に、自由が利かないようです。私は師範を卒業して、研究コースなので、自分で自由にやることを決められ、やり放題です。娘のレースを縫っていると、自分用のレース着物も欲しくなりました。次は自分用を作ろうかな。

21:59 | この記事のURL
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二十四節気と着物 [2010年01月26日(火)]


二十四節気とは、1年の太陽の黄道上の動きを視黄経の15度ごとに24等分して決められているもので、皆さまおなじみの名前が付いています。立春、雨水、啓蟄、春分、清明…きっとどこかで一度はお聞きになったことがあるでしょう。



今は地球の温暖化で、昔に区切られた季節には正確に当てはまらないかもわかりませんが、「暑さ寒さも彼岸まで」などと、区切りのいい目安の一つにはなっています。



着物が難しいと考えられているのは、この二十四節気などの季節を、若干先取りして柄や色などを選ばないといけないこと。いえ、いけないというのは正確ではありませんね。着物に関していえば、何が正しくて何が間違っているのか、フォーマルな場以外では、今境界線があいまいになっています。



ただ、日本には四季がありますから、自然が豊富で、それが着物の柄や色に影響することは大いに関係があります。古典柄と呼ばれるものには、多くが植物・自然柄があります。例えば同じ植物でも、雪持ち柄になると冬ですし、桜一つとっても、花びらだけだったり、シルエットだったり。

このような微妙な扱い方に困って、一つに着物に様々な季節の花を入れて、一年中着られるようにしたものもあります。あるいは幾何学模様など。いい悪いではなく、季節感や暗黙のルールが崩れつつあります。



昔から、二十四節気は、着物を着る日本人の生活と文化に、深くかかわってきました。誰かが残していかないと、なあなあで終わってしまいそうなので、あえて季節感のある柄は、そのルールを守って着ていこうと思います。そしてそれを伝えていきたいですね。



17:37 | この記事のURL
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しるしをつけるだけで [2010年01月21日(木)]

本日のお稽古は、レース地の打掛のしるしつけ。普通の生地とは扱いが異なるため、ものすごく時間がかかりました。コテはきかない、生地がツレやすい。だったら切りしつけを、と思って切りしつけにしたら、いざ、ミシンがけの段階で、ぽろぽろ取れて、いっさい見えなくなってしまいました。



かといって、チャコなどでつけると汚れてしまうし、第一それでも見づらい。ひとつひとつの標し部分の仕付け糸を結ぶ、という方法でつけたため、身頃とおくみ、衿の標しをつけただけで丸一日使ってしまいました。

しかも、背中心だけ、ミシンがけしていったのですが、縫い縮みがハンパない。ミシンの送りって、やはりレース地のような薄い生地には対応できないのですね。通常の生地をミシンがけするようには、とてもいかなくて。ミシンをかけたほうだけ、アンバランスになってしまいました。これから全部にミシンをかけたら、バランスとれるかな?

今回で、なんとかしるしが終わったので、これから、じっくり時間をかけて、ひとつひとつのパーツをミシンで縫い合わせていきます。ただ、縫うのは本線のみで、縫い代部分の始末は、先生に聞きながら少しずつやらないといけません。というのも、部分によって、一番美しい始末の仕方が微妙に違うからです。



合間に、残布で花を作りました。真ん中には見にくいですが、パールのビーズが3つついています。これをおくみ部分や、振袖の裾部分に縫い付けてデコる予定です。

周りのふりふりは、打掛の裾につけるために買ったフリルレースです。レースの打掛は軽いため、裾部分に重みが足りないので、これまた装飾を兼ねてつける予定でです。



また、この生地はクロスウォームといいます。いわば、東レのヒートテック的素材。長襦袢生地なのですが、洗える素材なのに、優れた吸湿発熱性と保温性があります。このため、通常のポリエステル地と比べて段違いに暖かさが優れています。



さらに形態安定性がよく、型くずれしにくく、汚れても洗えて縮みにくい、という特性に加えて、暖かさもキープしてくれるので、寒い時期に最適の長襦袢になります。一見すると、絹なのかポリエステルなのかわからないくらい、クオリティの高い生地なんですよ。



これは、メーカーさんから頂いた、残布です。これをこれからつなぎ合わせて、一人分の長襦袢に仕上げます。綸子風の生地に、流水で区切りながら、松葉、葵、宝尽くしなどの吉祥文が、横に段になって入っていますが、わかりますか?

22:31 | この記事のURL
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お人形用最ミニチュア [2010年01月19日(火)]
先日、自宅のドアに飾るために、バービーちゃんサイズのミニチュア着物を作りました。人形用の着物だとたかをくくってかかったら、丸一日かかって若干ショック。三歳の七五三用の被布と振袖のアンサンブルの残布で作ったのですが、柄が飛び柄すぎて、なかなか思うように出てくれません。



縫う距離が短いので、早くできるだろうと取り掛かったところ、どうしてどうして。手間は実際のサイズの着物と全く変わらず、パーツもほぼ同じ、しかも小さい分だけ縫いにくい、バランスが取りづらい、とデメリットばかり。慣れないと途中で何度も止めたくなります。

多分、私が今まで作った中でも、一番小さなサイズの着物でしょう。参考にしたお人形のサイズは以下の通りです。
バスト 13.5cm、ウエスト 8.0cm、ヒップ 12.5cm、肩幅 6.5cm、身長30cm



日本のジェニーちゃんクラスになると、ほんの少しこれより小さめになります。着物という性質上、お端折はつくる、打ち合わせて着る、ということで、ぴったりサイズというのはあるようでないので、この着物サイズで十分対応できると思います。お人形に着物、なんて、かなり趣味の世界ですけど。

今回は、自宅のドア飾りのつもりで作りましたが、本当に人形に着せるのであれば、これにあった作り帯を作らなくてはいけません。当然、衿だけでいいから襦袢的なものも必要ですし、小物や草履、足袋なんかをそろえたら結構面倒くさいです。むしろ、浴衣を縫ってスカーフかなんかで兵児帯代わりにして、足は裸足に下駄、でもいいかも。



今後は、季節ごとに似合った柄や色を選んで、片手間にでも作っていけたら楽しいかな。普通サイズの着物も楽しいのですけどね。どうしたって残布が出ますので、有効利用かな、と。

11:06 | この記事のURL
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今年初めてのお稽古です [2010年01月14日(木)]



お正月からかなり時間が経って、新年初めてのお稽古の日でした。今年はしょっぱなから、新和装、いわゆるレースの打掛を作るつもりで、ノムラテーラーに、レース生地を買いに行って用意しました。



幅は約114cm。反物で言うと、少し幅が狭めの3本分です。このため、用尺計算はこれにあわせて計算することに。5.5mで、身丈約185cmくらいに当たります。打掛は普通の着物のように、打ち合わせて着るものではなく、だらりと下げておいたり、(金屏風の前で、新郎新婦が立って皆さまをお迎えしますね)動く時はクリップのようなもので、からげて歩きます。



このため、通常の着物の寸法というより、打掛独特の寸法があるので、それにあわせて仕立てることにしました。問題は、透けて見えるため、全ての縫い代をほぼそろえて縫わなくてはなりません。しかも、手縫いで、というよりは、ミシンの方が丈夫で早い、ということで、ほとんどの直線部分をミシンで仕立てることに。しるしも、すべて切りしつけです。手間がかかって大変。



一部、標しをつけては、自宅に帰って縫う、というその都度しるし、という方法を選択したので、今日は全体の裁ちと、身頃背中心のしるしだけ。毎回、ちょっとずつしか進みませんね。まあ、ゆっくりやります。



また、お正月の間に、娘の長襦袢を仕立てたので、見ていただきました。私も一緒に使えそうです。長襦袢は汚れが気になるので、洗えるというのはかなりメリットです。セミフォーマルくらいまで、幅広く使えそうで、嬉しいな。

18:42 | この記事のURL
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娘に着物 [2010年01月08日(金)]
娘が着物を着て初詣に行きたいというので、私の着物を着せてやりました。浴衣ぐらいなら何度も着ていますが、ちゃんとした着物は、卒業式、成人式以来です。



身長は同じくらい、裄が多少長いと思うのですが、私のサイズでぴったりでした。

これからお嫁さんに行く支度をしてやらないといけないのですが、サイズを変える必要がないのがありがたい。私の着物をそのまま流用して着せることができれば、改めて着物を作ってやらなくても、このまま、私サイズの着物を増やしていくだけだからです。私の着物を、嫌がらずに着てくれるのもうれしいです。伝承していけたらいいなと思います。

現代柄の着物も、これから作っていっておいてやれば、お嫁さんにいっても、着物で困ることはないかなと、今からあれこれ考えているところです。孫もできれば、行事ごとの着物も必要になってきますしね。



衿元、わかりにくいですけど、ビーズの半衿をつけてやりました。

誰かが伝えていかなくてはいけないのならば、娘には私が、着物を残してやるのが仕事なのかもわかりません。できれば、ウェディングもぜひ和装で。それが希望です。


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