普通の結婚で
こどもが、
「母は父にばかり優しくして、
自分には優しくしてくれない。」とか、
夫が
「妻は、息子にばかり優しくして、自分は二の次だ。」とか、
あまり思わないだろう。
もっとも、
結婚したての若い夫婦に子供ができた時、
生まれたてのこどもの世話にかかりっきりで、
旦那の面倒まで見られなくなった産後の妻に、
「こどものことばっかりで自分の相手をしてくれない。」と
ふてくされる未熟な夫はいるだろうけど。
そんな夫でも、
やがて子供に育てられ、
成熟した夫、父親になっていくものだ。
ところが、
血のつながりのない母子と、男が、
再婚で
ひとつ屋根の下に暮らし始めると、
普通の結婚みたいには簡単には、
成長しない。
こどもはすでにある程度大きくなっているし、
男もあるていど、若くはないから、
若い男や、生まれてすぐのこどもみたいに、
適応力が高いわけではない。
ステップファミリー(子連れ再婚家族)には
実にさまざまなしっとがうずまく。
そして、それが、
人間関係を揺るがす。
特に、
こどもが幼いと、母の再婚で
しっと感情が自分に巻き起こるとは
当初はあまり予想もしていないから、
母と男が、
一緒に暮らしてからはじめて
自分のしっとの感情にとまどう。
そして、母を男に取られた気分になり、
落ち込み、反抗がはじまる。
そんなこどもに、血のつながりのない男はいらだつ
「なんて嫌みなこどもなんだ。」
「母子家庭のこどもは、なんてしつけがなっていないんだ。」と・・・・。
それを聞いて
母は頭にくる。
子どもにも、
夫にも・・・・
さらに、男は置いてきた前妻の子を思って涙してばかりで、
情緒不安定。
せっかく再婚しても、
心ここにあらず。
妻はそんな夫を見て、
夫の子をすでに産んで育てたキャリアある前妻や、その実の子供たちに
しっとする。
そうして、
同居人の間に、
さまざまなしっとがうずまき、新しい家族になろうとしている人たちを
激しくゆるがす・・・。
これが、
普通の結婚と違う、継続が難しくなる困難のひとつ。
今回の夫の「欲ばり女」の発言から受けた私のショックも、
私のしっとだろう。
私のことを思うより、
実のこどものことを思っているような夫の発言に、
深く傷ついたのだと思う。
初婚も再婚も
所詮は他人だが、
再婚で子供のいない夫婦は、
初婚でこどものいる普通の夫婦よりもさらに、
何年たっても他人なんだと、
つくづく感じた。
わかってはいたけど、
改めて思い知った感じ。
が〜ん
と来たよ、ホントに。
夫の死後、老いてから、
ドロドロのトラブルに巻き込まれるぐらいなら、
せめて、
夫より一日でも先に死にたいとさえ思った。
ただ、今の夫は、
思春期までの男の子の子育て経験があった、
中高年男性だったからこそ、
私の息子の中学高校の思春期を
どんなに頭に来ても、
手を出さずに、
淡々と、平然と、さらりと、
うまく乗り越えてくれたんだとも思う。
自分の息子を高校生まで育てた経験が
あったからこそだと思ってる。
息子の反抗期、
私の息子に手も出さずに、うまく耐えてくれたこと、
それは、今の夫に心から感謝してる。
もし、
思春期の子供の子育て経験のない初婚男性だったら、
私の息子と、殴り合いのけんかになっていたんではないか?と
思うような時が、
なんどもあった。
今まで、私たちの間で、口げんかはあっても、
暴力は、一度もなかった。
(再婚間もなく、
私が息子の夫へのあまりの反抗に、「お母さんをまた離婚させたいのかと」
頭にきて、多少太ももを叩いたことはあったけど・・・)
それは、
本当に、良かったと思ってる。
今も、
夫も息子も、実の親子みたいな「愛情ある関係」にはならないけど、
お互いその存在が
あまりじゃまではない、空気みたいな自然な関係にはなったと思う。
それだけでも、
小さな幸せ
感じて、
この穏やかな日常にも感謝したいと思う。
きょうも天気がいい。
さあ、一日、運動
に家事にがんばるぞ。
まだ、ここに書いてない、
障害まだまだ抱えて、心も体もいろいろあるけど・・・・
見た目、どこからどう見ても、
のんきな奥さまの私、
私は女優なのか
そういえば、
島倉千恵子さんも、
外見では、
ぜんぜん不幸そうには、見えなかったなぁ〜
あんなにも御苦労を抱えていらしたのに・・・。
つらかったろうなぁ・・・