こんにちは。
内科医のA.I.です。
突然ですが、難病から生還いたしました!
・・・といっても、私ではなく、うちの
フェレットなんですが
以前にブログに書かせていたいた我が家のフェレット、今から4ヶ月前に、急に
40℃以上の発熱に襲われたのです。
近所の獣医さんで点滴、抗生剤の使用など手を尽くしたのですが一向に治らず。
食欲は一切なくなり、水もエサも受けつけなくなりました。
1キロあった体重は、みるみる1/3減って、
700グラム未満。
全身の筋肉がげっそり落ちて頭を上げることもできなくなってしまいました。
感染症が疑われ、3週間がんばったのですが好転しないので、国際フェレット協会が教えてくださった都会の専門医
に連れて行きました。
採血の結果下された診断は 「
DIM」 ・・・
フェレットの難病と呼ばれ、若い子どもがいきなり全身の筋肉の激しい炎症を起こし、あらゆる治療が効かずに最後は死んでしまう原因不明の病と。人間でいうところの、
膠原病(多発性筋炎に近い)です。
「有効な治療はないけど、入院しますか?」と獣医さんに聞かれましたが、どうせ為すすべがないなら、家で診ようと連れ帰りました。
だめもとで
大量のステロイドを投与(人間に換算したら約100mg)しました。
熱でハアハアうなされているのに、トイレだけはきちんとするんです。
力のなくなった体を引きずって行き・・・。人間でいえば小学校1年生程度の女の子
なのに、かわいそうな姿に私も泣きそうになりました。
自分でエサも水も摂れないので、暖かい居間の真ん中に天井を取り払ったケージを置き、中にシート、布団(人間みたいに寝るんです)、まくらもとにトイレを設置。
時間をかけてペースト状にしたエサや水を、ディスポ(注射器)で毎日何度も。
まさに、
要介護の人間が一人増えたような状況でした。
1泊の家族旅行
の時は、家に置いていくわけにもいかず、
ペットホテルにお世話をお願いできる状況でもなかったので、箱に入れて連れて行きました。
はじめのころは、多量に残った
ペットフードの袋を見て、これが終わる前に死んじゃうのかな・・・
と思っていましたが・・・
そうこうしているうちに、2ヶ月が過ぎ年を越し、年明け頃から自分で水を飲めるまでに改善したのです。
熱もいつしか、完全におさまりました。
エサだけはどうしても自力で食べられず時間が過ぎていきましたが・・・
だんだんと上半身の力
がついてきました。今でも後ろ足は力がないのですが、ずり這いの速度も増してきて・・・
そして今週になって、なんと、
自分の力でエサを食べ始めたのです。
もう感激。
あきらめずに、若い可能性を信じてよかった。
今はもっぱら、下半身の筋力アップのリハビリに励んでいます。
ところで、フェレットのエサって、イヌとかネコと同じ、ミンチ肉を乾燥させた
ペットフードなんです。
好みがあるらしく、もともと食べていたもの(ネットでわざわざ注文)ではなく、今は安い国産(近所で見つけた)のものにしか見向きもしません。
そして、こういう
ペットフードには、
ビタミンやミネラル、EPAがたくさん配合してあるのです。
でも、
EPAって・・・野生のイタチは
EPAたっぷりの青魚なんて食べないよな・・・???
EPAは
魚油に含まれるオメガ3系の多価不飽和脂肪酸。
血液サラサラで有名ですね。医療の現場でも、中性脂肪を下げる
医薬品として使用されています。アメリカでは
サプリメント使用量No.1はこの
EPAなんだそうです。
他にも炎症を抑える効果からアレルギー改善、脳内で
DHAに変わって脳細胞を活性化させ、認知症の改善、動脈硬化を改善することで長期的に脳梗塞、心筋梗塞に対する予防にもなるとされています。
私ももちろん常用しています。
そろそろ花粉症のシーズンですので、アトピー体質の子供たちにも体質改善を狙って飲ませています。
原料は魚の脂ですので、あまり副作用も考えなくてよいのが嬉しいところです。(過度に摂りすぎると血液がサラサラになりすぎて出血のリスクが高まるので注意)
EPAのパワーで、家族そろって鼻炎のない爽やかな春
を迎えられたらいいな、と願っています。
フェレットのリハビリもがんばります。