昨日のブログで少し言及しました,グルコサミンの投与によって,人工膝関節置換術の施術が減少したという臨床研究をご紹介いたします。
(
Osteoarthritis Cartilage. 2008;16:254-60.)
研究の目的は,グルコサミンあるいは偽薬を摂取していた変形性膝関節症の患者において,人工膝関節置換術の施行率を評価することです。
具体的には,変形性膝関節症患者を対象に,グルコサミン硫酸塩あるいは偽薬が少なくとも1年間投与され,5年間のフォローアップが行われています。
(3年間のランダム化二重盲検偽薬対照試験として実施。)
被験者340名のうち275名(81%)が少なくとも12ヶ月間の投与を受けました。
(内訳は,グルコサミン投与群144名,偽薬群131名です。投与前の交絡因子において有意差は認められていません。)
約5年間のフォローアップ期間(2178患者年)中,人工膝関節置換術を受けた被験者の割合は,
偽薬投与群:131名中19名(14.5%)
グルコサミン投与群:144名中9名(6.3%)
という結果でした。
(有意差あり;P=0.024,RR:0.43 95%CI: 0.20-0.92)
つまり,グルコサミン投与群は,偽薬群に比べて,人工膝関節置換術の施行が57%減少というデータです。
(Kaplan Meier/Log-Rank testでもP=0.026と有意差あり)
以上のデータから,グルコサミンによる変形性膝関節症に対する有効性が示唆されます。
人工関節置換術の必要性を減らすことで,医療費節減という費用対効果からも,
グルコサミンの利用が推奨できると思います。
------------------------------------------------------------------
医療機関専用サプリメント【DHC FOR MEDIC】(DHCフォーメディック)
医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】
------------------------------------------------------------------
やっぱり個人差があるのかな?