今月の循環器病学の専門ジャーナル(電子版)に,大豆イソフラボンの血圧への影響を調べた総説が報告されていました。
(
J Hypertens. 2010 Jun 23.)
今回の研究では,ヒト(成人)における大豆イソフラボンの収縮期血圧および拡張期血圧への影響を検証する目的で,主なデータベース(PubMed, CENTRAL, ICHUSHI, CNKI)から2009年6月までの論文が解析されています。
3740報の論文,14報のRCT(789名の被験者)が抽出され,解析が行われた結果,
偽薬群に比べて,大豆イソフラボン投与群(25-375mgのアグリコン相当量/日)では,
2-24週間の投与によって,収縮期血圧が1.92 mmHg (95% CI; -3.45 to -0.39; P = 0.01)低下したということです。
サブグループ解析では,3ヵ月以上の投与によって,より大きな降圧効果が示されています。
ただし,用量依存性は明確ではありません。
また,拡張期血圧については,低下傾向が示唆されますが,有意差は認められていません。
(-0.13 (95% CI; -1.03 to 0.78) mmHg, P = 0.78)
以上のデータから,大豆イソフラボンの摂取は,収縮期血圧の低下作用を有することが示唆されます。
一般に,今回のようなレビューでは,対象となる研究において被験者の特性や用法用量の不均一性が高いのに対して,介入の大きさが比較的小さくかつ緩徐であるため,顕著な有意差は認められにくい傾向があります。
この点を考慮すると,大豆イソフラボンによる降圧効果は確からしいと考えられます。
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血圧への影響もあるのですか。
とても大切なことですよね。普通にサプリメントに入ってますけど、こういうのって言わなくていいのでしょうか。
知らずに飲んでるのもちょっと怖い気がしますね。