サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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クルクミンによるNF-κB抑制作用 [2010年08月26日(木)]
今月の消化器病学の専門ジャーナルに,ピロリ菌感染モデルでのクルクミンによるNF-κB抑制作用を示した基礎研究が報告されていました。
(World J Gastroenterol. 2010 Aug 28;16(32):4039-46.)



クルクミンは,ウコン(学名Curcuma longa)に含まれるファイトケミカルの1種で,抗炎症作用や抗がん作用が知られています。


生活習慣病対策の機能性食品素材として,サプリメントの成分にも広く利用されています。


さて,今回の研究では,ヘリコバクターピロリ菌感染モデルラットにおけるクルクミンのNF-κBへの作用が検証されました。



具体的には,ピロリ菌感染モデルラット(n=25)を次の5群にわけて,NF-κB(p65)発現への影響が測定されています。


・対照群

・600mg/kg体重のクルクミン投与群

・ピロリ菌感染群

・ピロリ菌感染+200mg/kg体重のクルクミン投与群

・ピロリ菌感染+600mg/kg体重のクルクミン投与群


(ピロリ菌感染2週間後にクルクミンを7日間投与。)



胃粘膜が採取され,NF-κB(p65)発現が検証された結果,

まず,対照群に比べて,ピロリ菌感染群では,NF-κB発現の有意な亢進が見いだされました。

(10.72±2.10% vs. 16.02±2.98%, P = 0.004,)


一方,クルクミン投与群では,ピロリ菌感染群に比べてNF-κB発言が有意に低下したということです。

(2種類の用量で各々:11.79±2.13% (P = 0.017),11.42±1.68% (P = 0.010))




以上のデータから,ピロリ菌感染によって生じる炎症は,クルクミン投与によって,NF-κBシグナルの抑制を介して抑制されることが示唆されます。




今後,臨床的意義の検証が期待される分野です。



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医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】
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コメント
なかなか興味深いデータですね。。
Posted by:プラセンタ  at 2010年08月30日(月) 14:31


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