今日,ある学会で,患者指向のアウトカム(指標・転帰)と疾病指向のアウトカムについてのディスカッションがありました。
(セッション自体は,臨床病態栄養代謝に関連する最近の知見についてのレビューなので,アウトカム云々の方法論に関してではありません。)
該当するプレゼンの発表者はイギリスの医学部の教授で,必須脂肪酸の意義についての知見を示しました。
それに対して,フロア側のレバノンの医師から,
「患者指向の転帰に関するデータが不十分であり,エビデンスが構築されていたいために,疾病指向の転帰に基づく治療指針は時期尚早ではないのか」
という質問が投げかけられました。
ところが,発表者は,患者指向の転帰の重要性を指摘した質問の意味がよくわからずに何度か確認していました。
発表者は,治療医学だけを行ってきたために,臨床でも患者を診ずに検査データの推移だけをみてきたのでは?という印象です。
個別化医療・全人的医療といった視点が注目されている現在,(従来の臨床試験で代用マーカーとしての疾病指向のアウトカムが得られやすいのは事実ですが)患者指向のアウトカムの重要性については議論の余地はないと思います。
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