今月の眼科学の専門ジャーナルに,ブドウ種子由来プロアントシアニジン類による水晶体細胞での抗酸化作用を示した基礎研究が報告されていました。
(
Mol Vis. 2011 Jan 20;17:210-217.)
ブドウ種子には抗酸化活性を有するポリフェノールであるプロアントシアニジン類が豊富に含まれており,機能性食品素材として広く利用されています。
活性酸素による酸化障害は,さまざまな生活習慣病の原因となることが知られています。
加齢によって増加する白内障も,目の水晶体/レンズにおける酸化障害が一因です。
そこで,今回の研究では,ヒト水晶体上皮細胞(HLEB-3)系を用いて,酸化障害に対するブドウ種子由来プロアントシアニジンの作用が検証されています。
具体的には,ヒト水晶体上皮細胞を程度の異なる酸化障害に暴露させ,さまざまな濃度のブドウ種子由来プロアントシアニジンにおける炎症関連指標やアポトーシスアッセイなどが行われました。
解析の結果,ブドウ種子プロアントシアニジンによって,酸化障害誘導性アポトーシスや活性酸素発生が抑制され,ヒト水晶体上皮細胞における酸化障害が減少したということです。
このとき,炎症に関与する分子であるNF-кB/p65の活性化とトランスロケーションの抑制も認められています。
以上のデータから,ブドウ種子由来プロアントシアニジンによるヒト水晶体上皮細胞での抗酸化作用が示唆され,白内障予防効果が推察されます。
今後,白内障の発症や進展予防の点から臨床的意義の検証が期待されます。
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