臨床栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、オメガ3系脂肪酸とセレンの摂取に関して、サケとサケ由来魚油サプリメントを比較した臨床研究が、ニュージーランドのグループ(Massey University)から報告されていました。
(
BJN FirstView DOI: 10.1017/S000711451100153X)
サケ(鮭)は、
EPAや
DHAなどのオメガ3系必須脂肪酸や、ミネラルのセレンの供給源であり、健康保持に有用な食材と考えられています。
一方、食事で十分にとれない場合に、オメガ3系必須脂肪酸サプリメントも広く利用されるようになりました。
今回の研究では、サケの摂取と、サケ由来魚油サプリメントの摂取時におけるオメガ3系脂肪酸とセレンの状態が調べられています。
具体的には、健康なボランティア44名を対象に、
1.1週間あたり120グラムのサケを2回摂取、
2.1日あたり魚油サプリメントを2カプセル、
3.同4カプセル、
4.同6カプセル
の4群に関して8週間の介入が行われました。
各群のオメガ3系脂肪酸/日は、それぞれ0.82、0.24、0.47、0.69グラムに相当します。
また、セレンは、サケ摂取群は1日あたり7マイクログラム、カプセル群は0.02マイクログラム未満です。
線形回帰分析モデルにて、摂取魚油と、血中オメガ3系脂肪酸およびセレンの値が予測されています。
解析の結果、
赤血球中のオメガ3系脂肪酸は、摂取したオメガ3系脂肪酸量に比例し、予測されたとおりでした。
セレンは、(カプセル群にはほとんど含まれていないため)サケ摂取群にて有意に増加しています(12.2 v. 1.57)。
以上のデータから、オメガ3系必須脂肪酸の摂取には、魚油サプリメント(
EPA、
DHA)が補完的に利用でき、サケ摂取の代用になりうることが示唆されます。
なお、サケには
アスタキサンチンが含まれています。
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