今月の補完代替医療の専門ジャーナルに、小児におけるCAM(補完代替医療)の利用状況を調べた研究が、米国のグループ(Madigan Army Medical Center)から報告されていました。
(
J Altern Complement Med. 2011 Jun;17(6):531-7.)
今回の研究では、軍関係者の小児を対象に、CAM利用の実態調査が行われています。
具体的には、2か所の軍病院の小児科クリニックにおいて、2009年6月から9月にかけて、小児の両親に、小児のCAM利用について調査されました。
278の回答が集められ、CAM利用率は23%でした。
もっともよく利用されていたCAMは、ハーブ療法(34%)です。
CAM療法のうち、非常に有用であったとされたのは、
特別食・食事療法(67%)、メラトニン(57%)、高用量のビタミン・ミネラル(50%)、マッサージ療法(50%)
でした。
大多数(96%)の利用者は、副作用はなかったとしています。
CAM利用者のうち53%は、CAM利用について医師に相談しており、
47%は、CAM施術者・提供者を受診していました。
多変量解析によると、
CAM利用と関連する因子は、慢性疾患(p = 0.001)、両親や兄弟のCAM利用(p < 0.001)、両親の年齢が30歳以上(p = 0.02)となっています。
CAM利用の情報源は、
68%が家族や友人、44%が医師でした。
CAM利用の理由として、
一般的な健康保持(70%)、
症状改善・緩和(56%)、
QOLの改善(48%)
があげられています。
回答者の80%は、医師が推奨すれば、CAMを利用するとしています。
以上のデータから、米国で軍隊に関連する家族の場合、健康保険(ユニバーサルヘルスケア)にアクセスでき、CAM利用率は2007年の米国全国調査で示された平均の2倍近いことが示されました。
小児に対してCAM療法を用いる際には適切な情報の提供が求められます。
今後、統合医療の分野で、小児を対象にした診療ガイドラインの整備が期待されます。
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