栄養学の専門ジャーナルに、スピルリナによる抗酸化作用や記憶障害予防作用を示した基礎研究が報告されていました。
(
J Nutr Sci Vitaminol 2011;57:186-91.)
スピルリナSpirulina は、藻類の1種で、ビタミンやミネラル、ファイトケミカル類が豊富に含まれることから機能性食品素材として利用されています。
今回の研究では、スピルリナによる記憶障害、酸化ストレス障害、抗酸化酵素活性に対する作用が調べられました。
具体的には、老化促進モデルマウス(SAMP8)を用いて、
・対照群
・スピルリナ 50mg/kg体重/日 投与群
・スピルリナ 200mg/kg体重/日 投与群
の3群に分けて介入試験が行われています。
(スピルリナ
Spirulina platensis 抽出物を利用。)
対照群として、Senescence-accelerated-resistant (SAMR1)マウスも用いられました。
解析の結果、スピルリナ投与群では、対照群に比べて、受動的回避的スコアが改善しており、アミロイドβタンパク質の蓄積の有意な低下も脳全体および海馬で認められました。
過酸化脂質は、海馬、線条体、皮質において、スピルリナ投与の2群において有意な低下が認められました。
また、対照群に比べて、スピルリナ高用量投与群では、カタラーゼ活性の有意な亢進も見出されています。
グルタチオンペルオキシダーゼ活性は、SAMP8対照群に比べて、スピルリナ高用量投与群の皮質において有意な亢進が示されています。
一方、SOD活性については有意差は示されていません。
以上のデータから、スピルリナによる抗酸化作用や認知症予防作用、脳保護作用が示唆されます。
今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。
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