小児科学の専門ジャーナルに、エキナセアによる小児の風邪予防効果を示した臨床研究が、イタリアのグループから報告されていました。
(
Minerva Pediatr. 2011 Jun;63(3):177-82.)
エキナセア(エキナシア,和名ムラサキバレンギク)は、北米原産のハーブです。
風邪(普通感冒、上気道炎)やインフルエンザの感染初期に、治療目的で投与され、症状の軽減と罹病期間の短縮効果が認められます。
また、風邪の予防目的にも利用され、罹患リスクの減少効果が知られています。
ハーブとしてのエキナセア(
Echinacea species)は、
E. angustifolia、E. pallida、E. Purpureaの3種が代表的です。
伝統的な投与方法では、主に
E. Purpureaの全草(地上部や根、根茎,葉を含む全草)がチンキ剤として用いられます。
(乾燥末を用いたサプリメントでは、主要成分であるアルキルアミド類alkamidesの含有量で標準化されています。)
さて、今回の研究では、エキナセアを含む複合サプリメントの投与によって、小児における急性感染症の再発予防に関する効果が検証されています。
具体的には、エキナセア(
Echinacea angustifolia)、アラビノガラクタン、アセロラ(ビタミンC)、ベータグルカン、亜鉛を含有する複合サプリメント(Imoviral® Junior)が、
咽頭炎あるいは中耳炎を繰り返す小児37名に投与されました。
解析の結果、
炎症性疾患のエピソード(咽頭炎や中耳炎などへの罹患)の平均回数は、
投与前の6カ月間では3±2.19回であったのに対して、
投与中の6カ月間では1±0.93回と
有意に減少(改善) (P=0.04)が認められました。
試験完了後、小児の77%が、慢性炎症の改善、急性エピソード回数の改善を報告しています。
また、QOLに関する総スコアも有意な改善を示しました(P=0.04)。
このとき、特に副作用は認められていません。
以上のデータから、エキナセアを含む複合サプリメントによる小児の咽頭炎や中耳炎の再発予防効果が示唆されます。
一般に、風邪予防・インフルエンザ予防には、
エキナセアやビタミンDの摂取が有効です。
また、罹患したときの対処(症状の軽減と罹病期間の短縮)としては、
エキナセア、
亜鉛、
ビタミンC、
プロポリス、
が有用です。
DHCでは
複合サプリメント製品も扱っています。
(なお、症状を観察しつつ必要に応じて医療機関の受診も必要です。)
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