今月の臨床栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、ビタミンDと2型糖尿病リスクとの関連を検証したメタ解析が、米国のグループ(Tufts Medical Center)から報告されていました。
(
Eur J Clin Nutr. 2011 Jul 6. doi: 10.1038)
近年の研究によって、ビタミンDによる免疫調節作用や抗がん作用、インフルエンザ予防作用などが見出されてきました。
今回の研究では、ビタミンD値と2型糖尿病リスクとの関係が調べられています。
具体的には、2011年2月までの論文が検索され、観察研究(コホート研究)8報と、ランダム化比較試験11報が抽出されました。
観察研究のメタ解析の結果、
ビタミンDを500 IU/日以上摂っている群では、200 IU/日未満の群に比べて、2型糖尿病のリスクが13%低いことが示されました。
また、血中ビタミンDが高い群(>25ng/ml)では、低い群(<14 ng/ml)に比べて、2型糖尿病発症リスクが43%低いというデータが見出されています。
一方、試験開始時に正常血糖値の被験者を対象にした8報などの解析では、ビタミンDサプリメント投与による血糖値への直接的な影響は見出されていません。
しかし、試験開始時に耐糖能障害を示した患者を対象にした2試験では、ビタミンDサプリメントの投与によって、インスリン抵抗性の改善が示されたということです。
以上のデータから、ビタミンDは2型糖尿病の発症予防に重要な栄養成分であることが示唆されます。
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