今月のNIH/NCCAM(米国国立補完代替医療センター)のニュースレター(クリニカルダイジェスト)に、腰痛に対するCAM(補完代替医療)のアプローチがまとめられていました。
(NCCAM Clinical Digest July 2011)
腰痛は、多くの人が経験する症状ですが、内科的な保存療法でも十分に改善せず、かつ、整形外科的には特に手術をするようなものでもない、という病態がみられます。
(いわゆるぎっくり腰のような急性筋肉性腰痛症や椎間板ヘルニアなどが病院での一般的な病名ですが、診断名はそれぞれのCAM療法によって異なります。)
急性あるいは慢性腰痛に対して、NIHのNCCAMでは、
まず、内科医を対象にした2007年の診療ガイドラインに基づいて、
「脊椎に対する徒手療法」を挙げています。
(これは、内科系ジャーナルであるAnn Intern Med. 2007;147:478-491.が引用されています。)
米国では、具体的には、カイロプラクティックやオステオパシーなどです。
(一方、主要先進国の中で、日本では、カイロプラクティックが法制化されておらず、無法地帯になっていますので、
きちんとしたカイロプラクターを受診することが重要です。)
カイロプラクティックについては、これまでに多くの研究があります。
また、NCCAM(米国国立補完代替医療センター)によって、UCLAで行われた臨床研究では、600名以上の腰痛患者を対象に検証され、有効性が示されています。(PMID: 16540862)
次に有用な方法として、鍼治療も挙げられています。
最近では、2009年に報告された大規模な試験によって、腰痛に対する有効性が示されています。
また、(ライセンスを有する療法士による)マッサージ療法も有効です。
2008年のレビューでは、18報の臨床試験が対象に解析され、有効性が示されました。
アメリカ病院協会の調査では、マッサージ療法を導入している病院が増えています。
その他、一部のハーブやサプリメントについては、限定的なエビデンスということになっています。
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