今月の分子栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、ダークローストコーヒーによる抗酸化作用と体重減少作用を示した予備的な臨床研究が、ドイツのグループ(Deutsche Forschungsanstalt für Lebensmittelchemie)から報告されていました。
(
Mol Nutr Food Res. 2011 Aug 2.)
これまでの観察研究(前向きコホート研究など)では、コーヒーの摂取と、2型糖尿病やアルツハイマー病のリスク低下との相関が示されています。
因果関係に関する作用機序として、コーヒーに含まれるポリフェノールによる抗酸化作用によって、酸化障害に関連する生活習慣病リスクの低下が推定されています。
また、最近の研究では、有機コーヒーのほうが、通常栽培のコーヒーに比べてファイトケミカルのクロロゲン酸やカフェイン、トリゴネリンの含有量が多いというデータも示されています。
さて、今回の研究では、ダークローストコーヒー飲料による抗酸化作用が検証されました。
具体的には、被験者30名に対して、2週間のwash-out後、
1日あたり500mlの
ダークローストコーヒー飲料(N-methylpyridinium ions;NMP高含有: 785μmol/L、クロロゲン酸CGA: 523μmol/L)、
あるいは、
ライトローストコーヒー飲料(CGA: 4538μmol/L; NMP: 56μmol/L)
が4週間投与されています。
介入の前後で血液および尿が採取され解析された結果、
ダークローストコーヒー投与群における抗酸化能の改善、トコフェロールとグルタチオン値の増加が見出されたということです。
さらに、NMP高含有のダークローストコーヒー投与群では、過体重(pre-obese)の被験者において有意な体重減少が示されています。
これらのデータおよび既報を考慮すると、
入れたての有機コーヒーには、抗酸化作用を有するポリフェノールが多く、生活習慣病に対する一定の改善や予防効果が期待できると思われます。
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コーヒーの生活習慣病の予防効果、はじめてしりました。
興味深いですね。
私はコーヒーは嫌いではないのですが、日常的にはあまり飲まないほうなので、コーヒー、特に入れたての有機コーヒー、試してみようと思います。