サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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地中海食+CoQ10サプリによる抗酸化作用 [2011年11月14日(月)]
今月の抗加齢医学の専門ジャーナル(電子版)に、地中海食およびコエンザイムQ10サプリメントの投与によって抗酸化作用に関連する遺伝子の変化を示した臨床研究が、スペインのグループから報告されていました。
(Age (Dordr). 2011 Nov 6.)


コエンザイムQ10は、@抗酸化作用、AATP(エネルギー源)産生作用を介して健康保持や疾病予防に働きます。


もともと体内で合成される成分ですが、生活習慣病や加齢によって減少するため、アンチエイジング分野で広く利用されているサプリメントです。



近年、がんや肥満、動脈硬化などにおいて、慢性炎症の病態の関与が見出されており、炎症の抑制(抗炎症作用)が、生活習慣病の予防に重要であると考えられています。


地中海食に豊富なバージンオリーブオイル、特にポリフェノールの豊富なエクストラバージンオリーブオイルは、抗酸化作用を有するファイトケミカルにより、抗炎症作用を示します。


また、コエンザイムQ10は、抗酸化作用によるアンチエイジングサプリメントの代表的な成分です。



さて、今回の研究では、脂質の質およびコエンザイムQ10の投与が、食後において、抗酸化校に関与する遺伝子発現やたんぱく質レベルに影響を与えるかどうか検証されています。
(10/27のブログの研究の追加解析です。)


具体的には、健康な高齢者20名を対象に、次の3種類の食事介入が各4週間行われています。

・地中海食+コエンザイムQ10サプリメントの投与

・地中海食

・飽和脂肪酸の豊富な食事(いわゆる典型的な欧米食)


(以上の3食は同じカロリー量)



介入試験後の解析として、12時間の絶食後、被験者は、朝食を摂取し、抗酸化能に関連する遺伝子の発現およびタンパク質量が解析されました。


抗酸化能に関連した遺伝子では、

Nrf2, p22(phox), p47(phox),

superoxide dismutase 1および2 (SOD1 and SOD2),

glutathione peroxidase 1 (GPx1),

thiorredoxin reductase (TrxR)

といった遺伝子発現の解析、

および

Kelch-like ECH associating protein 1 (Keap-1)、citoplasmic /nuclear Nrf2タンパク質の測定などです。




解析の結果、

地中海食摂取群および地中海食+CoQ10投与群では、飽和脂肪酸投与群に比べて、

Nrf2, p22(phox), p47(phox), SOD1, SOD2, TrxR遺伝子発現が低下、

cytoplasmic Nrf2 とKeap-1タンパクが増加していました。



(Nrf2は、酸化ストレス応答の遺伝子発現をつかさどるタンパク質です。

通常は、酸化ストレスセンサーのKeap-1によって細胞質にとどめられており、遺伝子発現が抑えられています。

細胞に酸化ストレスが生じると、センサーのKeap1が感知し、Nrf2はKeap1から放たれて核へ移行し、酸化ストレス防御酵素群の遺伝子発現を誘導し、酸化ストレスに対する生体防御応答を活性化します。)



さらに、地中海食+CoQ10投与群では、他の2群に比べて、

食後のNrf2遺伝子発現の低下、

核内のNrf2タンパク質の低下

が認められ、

飽和脂肪酸食群に比べて、

GPx1遺伝子発現の低下が見出されています。



これらの変化は、
地中海食およびCoQ10サプリメントによって、
脂質や炭水化物の摂取時に発生する酸化障害が抑制され、末梢血球において、抗酸化能のための遺伝子誘導は低くなり、食後に見出される抗酸化たんぱく質レベルも変化する、ということを示しています。





以上のデータから、
オリーブオイルを多く用いる地中海食、
および外在性のコエンザイムQ10投与(コエンザイムQ10サプリメントの投与)は、
食後の酸化ストレスを低下させることで酸化障害を抑制することが示唆されます。






コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。




地中海食は、地中海地方の伝統食で、野菜や果物、全粒の穀類、種実類、オリーブオイルの利用が多いという特徴があります。


オリーブオイルは、単価不飽和脂肪酸というだけではなく、最近の研究では、エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイルに含まれるファイトケミカル・ポリフェノールによる抗酸化作用の有効性も示されています。
http://top.dhc.co.jp/shop/food/oliveoil/index.html?sc_iid=goods_food_footer_olive1

オリーブオイルを多用する地中海食は、心臓病などの生活習慣病の予防効果を示し、抗炎症作用を有する抗炎症ダイエットであることがわかっています。




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