サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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コエンザイムQ10による線維筋痛症の改善作用 [2012年02月28日(火)]
今月の臨床生化学の専門ジャーナル(電子版)に、コエンザイムQ10投与による線維筋痛症の症状改善作用を示した予備的な臨床研究が、スペインのグループから報告されていました。
(Clin Biochem. 2012 Feb 10.)




線維筋痛症は、全身の疼痛を主訴とする原因不明の難治性疾患です。




コエンザイムQ10は、体内で産生される成分ですが、加齢により減少します。


抗酸化作用とATP産生作用を介した生活習慣病予防効果が知られており、アンチエイジング分野では基本となるサプリメントです。



また、いくつかの慢性疾患や生活習慣病でも、内在性コエンザイムQ10の低下が認められます。



コエンザイムQ10は、細胞内のミトコンドリア呼吸鎖で作用する抗酸化成分です。


線維筋痛症(fibromyalgia)患者では、内在性コエンザイムQ10の低下が示されています。



今回の研究では、線維筋痛症患者に対してコエンザイムQ10を投与し、唾液腺細胞および末梢血単核球中のCoQ10値が測定され、関連症状への影響が調べられました。


具体的には、患者10名に対して、1日あたり300mgのコエンザイムQ10を3ヶ月間投与し、評価が行われています。



解析の結果、
まず、線維筋痛症患者では、唾液腺細胞および単核球中のCoQ10値が低下していました。


次に、コエンザイムQ10の投与によって、これらのCoQ10値が改善(上昇)し、関連症状の改善が認められたということです。





以上のデータから、繊維性筋痛症に対する対症療法・補完療法の一つとして、コエンザイムQ10投与の臨床的意義が示唆されます。






コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。






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