サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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グルコサミンは糖代謝に対して臨床的に有意な影響を与えない [2012年08月08日(水)]
リウマチ学の専門ジャーナルに、グルコサミンの投与は、糖代謝や血圧など心血管リスクに有意な影響を与えない、という臨床研究が、欧州のグループから報告されていました。
Open Rheumatol J. 2011;5:69-77.)



グルコサミンは、変形性関節症(膝OAや腰OA)に対して広く利用されており、欧州では一般用医薬品としても認可されている機能性成分です。


グルコサミンの有効性及び安全性については十分なエビデンスが構築されています。


一方、主にin vitroのデータに基づき、理論上、グルコサミンによる血糖値への影響が示唆されており、
糖尿病患者でグルコサミンを利用する場合には、血糖値をモニタリングする必要性がいわれています。




そこで、今回の研究では、グルコサミン(硫酸塩)による血糖値や血圧への影響が検証されました。



具体的には、

・1日1回、1,500rのグルコサミン投与群(n=109)、

・1日あたり3グラムのアセトアミノフェン(消炎鎮痛薬)投与群(n=109)、

・偽薬投与群(n=107)

の3群について6ヶ月のランダム化比較試験を対象に、血圧、脂質代謝、血糖値での変化が調べられています。

(GUIDE studyという臨床研究です。NCT00110474)



また、3年間の介入試験として、

膝OA患者を対象に、

1日1回、1500rのグルコサミン投与群(n=106)、

あるいは

偽薬投与群(n=106)

の2群について3年間の研究が行われています。



この2試験--6ヶ月間投与と3年間投与の試験--の被験者となった428名のOA患者は、

試験開始時の時点で、平均的に

正常高値血圧あるいは高コレステロール値

を示していました。



6カ月間の介入後、
グルコサミン投与群と偽薬群との間に、血圧値の変化に有意差は見出されていません。


(グルコサミン投与群:収縮期: -5±15 mmHg; 拡張期: -5±10 mmHg、

偽薬投与群:収縮期: -7±14 mmHg; 拡張期: -4±10 mmHg).




高血圧症の被験者を対象にしたサブ解析でも、

有意な変化は見出されませんでした。



同様に、

血中脂質(総コレステロール値、LDL値)および血糖値についても、

6ヶ月間、3年間のいずれの介入でもグルコサミン投与による有意な変化は認められていません。


高コレステロール血症や血糖値の高値を示した被験者でも有意な変化は見出されませんでした。




また、

血圧値およびコレステロール値について、

正常値から異常値に変化した被験者の割合、

あるいはその逆に変化した被験者の割合は、

グルコサミン投与群と偽薬投与群との間に差は認められていません。




以上のデータから、
グルコサミン投与は、血圧、血糖値、脂質関連指標に臨床的に有意な影響を与えないと考えられます。




一般論として、
高血圧症や糖尿病、脂質異常症(高脂血症)で治療中に、サプリメントを摂取する場合には、医療機関への申告が必要です。


一方、サプリメント・健康食品の適正利用について詳しくない医療機関では、
これらの生活習慣病の患者に対して、グルコサミンなどのサプリメントの利用を勧めないこともあるかもしれません。



高血圧症や糖尿病、脂質異常症(高脂血症)で治療中でも、
グルコサミンの併用は、基本的に問題ありません。

もちろん、血圧や血糖値、脂質関連指標のモニタリング(定期的な測定)は必要です。






グルコサミンは、変形性膝関節症などの関節疾患に広く利用されているサプリメントです。




作用メカニズムとして、アミノ糖であるグルコサミンが関節軟骨の成分であることから、構成成分を経口摂取することによる直接的な修復機構が想定されていました。



一方、最近の研究では、グルコサミンやコンドロイチンは、情報伝達機構における調節因子であることが示されており、変形性膝関節症に対する改善効果のメカニズムとして、構成成分自体を直接摂取する作用というよりは、シグナル伝達物質を摂取することによる作用が考えられています。



膝OAなどの変形性関節症に対して、
サプリメントでは、グルコサミンやコンドロイチンが最もエビデンスが豊富であり、欧州の学術団体ではグレードAの推奨になっています。



(米国では、GAIT1のネガティブデータが引用されることが多く、混乱していますが。)






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