サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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腎不全・維持透析患者のためのサプリメント [2012年08月24日(金)]
今日、パワポのプレゼンファイルを作成していました。


この週末のセミナーで、維持透析患者でのサプリメントの適正使用情報についてのプレゼンのためです。


透析患者では、

ベーシックサプリメントとして、ビタミン類(CとB群)、ミネラル類(カルシウム/マグ、亜鉛)を推奨できます。

オプショナルサプリメントとして、

ビタミンD、魚油(EPA、DHA)、L-カルニチンなどがあります。



話の流れとしては、以下のように作成してみました。


■維持透析患者では、食事制限等によって、一部のビタミンやミネラルが不足。

 特に、ビタミンB群、ビタミンC、亜鉛、カルシウムなどの不足が示されています。
(透析食にも限界があります。)


■米国では維持透析患者用のビタミンサプリメントが処方薬されます。

このサプリメントの含有成分は、次のように、ビタミンCとB群です。

(Vitamin C (ascorbic acid)…………………………..100 mg
Thiamine (as thiamine mononitrate).........................1.5 mg
Riboflavin.................................................................1.7 mg
Niacin (as niacinamide).............................................20 mg
Vitamin B6 (as pyridoxine HCl)...............................10 mg
Folate (folic acid)........................................................1 mg
Vitamin B12 (as cyanocobalamin)............................6 mcg
Biotin......................................................................150 mcg
Pantothenic Acid (as calcium pantothenate)………..5 mg)




■L-カルニチンの推奨

カルニチンはアミノ酸誘導体で、細胞でのエネルギー代謝、β酸化、赤血球膜の安定化などの生理機能を有しています。

カルニチンは食肉(ラム肉)や乳製品に豊富.腎不全患者では食事制限摂取.

腎機能が低下すると腎における合成、排泄が低下.

保存期腎不全患者が透析治療に移行すると、カルニチンが透析液中へ非選択的に排泄されるため血中濃度は保存期に比べ低下。

カルニチン:心筋や骨格筋のエネルギー代謝、赤血球膜の修復に必須

 ⇒心臓や骨格筋の機能、貧血の程度、エリスロポエチン用量に影響


・透析症例での臨床研究: カルニチン濃度は、

@心胸比、A骨格筋症状、B運動耐容能、Cエリスロポエチン用量と相関


@血漿カルニチン濃度と心胸比は負の相関.

A骨格筋症状の有無:血中カルニチン濃度は有症状群が無症状群に比べ低値.

B運動耐容能:
骨格筋カルニチン濃度と正相関.骨格筋濃度が低いほど運動耐容能も低下.

Cエリスロポエチン(rHuEPO)使用量:
カルニチンの欠乏は赤血球膜の修復機能を低下させる.
透析患者では血清カルニチン濃度が低いほどrHuEPOの必要量が増加.



⇒カルニチンの適正投与量は10mg/kg/日程度
 (rHuEPOの減量に基づいた投与量)
 (投与時期:カルニチン代謝異常が安定化する透析導入3年目以降)




■ビタミンD、葉酸、魚油サプリメント、αリポ酸、還元型CoQ10の最近の知見


・慢性血液透析患者に対するビタミンD3サプリメントの有用性



・腎不全患者の透析用動静脈グラフトに対する魚油サプリメントの効果



・ビタミンD高値は腎結石症との相関なし




・還元型コエンザイムQ10による腎機能改善作用



・ビタミンD3+カルシウムサプリメントによる効果@慢性腎臓病患者



・ビタミンD不足の腎臓移植患者ではタンパク尿が認められる



・人工透析患者におけるαリポ酸の効果



・ビタミンDによる慢性腎臓病の死亡率低下作用



・末期腎疾患患者におけるビタミンDサプリメントの効果





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