今月の心血管外科学の専門ジャーナル(電子版)に、オメガ3系脂肪酸投与による心臓手術後の心房細動予防効果を示したメタ解析が報告されていました。
(
J Thorac Cardiovasc Surg. 2013 Apr 12)
心臓の手術後には、心房細動などの不整脈が生じることがあり、
死亡率を上げるリスクとなります。
これまでの研究によって、
オメガ3系脂肪酸サプリメントの投与が、心臓術後の不整脈を抑制することが示唆されてきました。
そこで、今回の研究では、オメガ3系脂肪酸サプリメントの投与による心臓術後の心房細動リスクへの効果が調べられています。
具体的には、2012年11月までの主要医学データベースから対象となる研究が検索され、
8報のランダム化比較試験が対象となりました。
2,687名の患者(介入群は1,337名)データが解析された結果、
オメガ3系脂肪酸サプリメントの投与によって、
心臓術後の心房細動リスク低下が見出されました。
(odds ratio, 0.75; 95% CI, 0.57-1.00; P = .05)
この効果は、
冠動脈バイパス術において、特に顕著に認められています。
(34%のリスク低下効果:OR, 0.66; 95% CI, 0.50-0.87; P = .003; I2 = 26%, P = .23)
以上のデータから、
心臓手術前のオメガ3系脂肪酸サプリメント投与は、
術後の心房細動リスクを抑制すると考えられます。
EPAや
DHAといった魚油などに豊富に存在するオメガ3系必須脂肪酸は、不整脈抑制作用を有しており、心臓突然死の予防効果が知られている他、心房細動再発抑制作用も示唆されています。
これまでの研究では、
オメガ3系脂肪酸による除細動後の再発予防効果
オメガ3系脂肪酸DHAによる心房細動リスク低下作用
が示されています。
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