補完療法の専門ジャーナルに、ナットウキナーゼのヒトでの体内動態を調べた臨床研究が、米国のグループ(Machaon Diagnostics)から報告されていました。
(
Altern Ther Health Med. 2013 May-Jun;19(3):16-9.)
ナットウキナーゼは、納豆に存在する酵素です。
血栓溶解活性を有することから、脳梗塞などの血栓症の予防に効果が期待されています。
米国では、心血管疾患に対する機能性食品素材として利用されているようですが、ヒトにおける詳細な体内動態の研究は示されていませんでした。
そこで、今回の研究では、
1.ナットウキナーゼの測定法の確立(免疫学的に直接法で測定)
2.ナットウキナーゼとその代謝物が、経口摂取後にヒト血中に検出できること、
3.ナットウキナーゼの薬物動態
を明らかにするための臨床試験が行われています。
具体的には、
カリフォルニア州オークランドにおいて、
21歳から65歳の健常者11名(男性5名、女性6名)を対象に、
ナットウキナーゼ(100mgのナットウキナーゼ(2,000 FU)含有サプリメント)を単回投与し、
摂取後、2, 4, 8, 12, 24, 48 時間の時点で採血が行われ、
ELISA法によるナットウキナーゼの血中での検出、
薬物動態が測定されました。
解析の結果、
血中のナットウキナーゼ値は、経口摂取後13.3 ± 2.5 時間で最大値に到達したということです。
このデータは、
ヒトの体内・血中において、ナットウキナーゼを検出し、体内動態を示した最初の報告になります。
今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。
なお、ナットウキナーゼは、酵素であり、三次元構造において酵素活性を有するタンパク質です。
経口摂取ではタンパク質は分解されますので、
今回のデータは、
ナットウキナーゼに由来する特異的なペプチドが血中に検出された、
という意味になります。
脳梗塞の予防に納豆/ナットウキナーゼを、
という点からは、朝食時ではなくて、夕食時に納豆をとるほうが合理的です。
一方、ACE阻害活性を介した高血圧改善という機序を想定する場合には、朝食時の納豆で問題ないと考えられます。
DHCでは、
ナットウキナーゼ、
複合サプリメント
を製品化しています。
ナットウキナーゼに関する研究として、次の報告があります。
ナットウキナーゼによる高血圧改善作用
紅麹とナットウキナーゼによる脂質異常症改善作用
ナットウキナーゼによる抗凝固作用
ナットウキナーゼによる血圧への作用
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