サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

2019年11月  >
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カテゴリアーカイブ
最新記事
エンドトキシン血症に対するオメガ3系必須脂肪酸の効果 [2013年11月10日(日)]
今月の分子栄養学研究の専門ジャーナル(電子版)に、エンドトキシン血症に対するオメガ3系必須脂肪酸の補完療法としての効果を示した臨床研究が、米国のグループ(University of Pennsylvania)から報告されていました。
(Mol Nutr Food Res. 2013 Nov 5.)



エンドトキシン(内毒素)は、グラム陰性菌の細胞壁成分(リポポリサッカライド)であり、

体内に入ると全身性の炎症を生じ、

発熱やショック症状、多臓器不全などを生じます。





EPADHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用・動脈硬化予防作用、認知機能改善作用、抗うつ作用など多彩な働きが示されています。




今回の研究では、

エンドトキシン血症に対する補完療法としてのオメガ3系必須脂肪酸の作用が検証されました。



健常者を対象に、オメガ3系必須脂肪酸を投与し、

続いて、低用量のエンドトキシン負荷を行い、

全身性炎症への作用が調べられています。





具体的には、

8週間のランダム化二重盲検偽薬対照試験として、


18歳から45歳までの健常者60名を対象に、
(BMI 18-30、女性が43%、白人65%、アフリカ系20%、アジア系15%)


・低用量のオメガ3系必須脂肪酸投与群:1日あたり465 mgのEPA+375 mgのDHA(1 Lovaza/day, 900mg)、


・高用量のオメガ3系必須脂肪酸投与群:(4/day, 3600 mg)


・偽薬投与群


の3群について介入が行われ、


続いて、

低用量のエンドトキシンが投与されました。

(LPS 0.6 ng/kg intravenous bolus)




解析の結果、

エンドトキシン誘導性の体温上昇は、

偽薬投与群に比べて、

高用量のオメガ3系必須脂肪酸(EPA+DHA)投与群において、

有意に抑制(低下)しました。
(p = 0.03)


(低用量では、有意差は認められていません。)




また、

高用量投与群では、

炎症関連マーカーであるTNF-α, IL-6, MCP-1, IL-1RA, IL-10, CRP, serum amyloid A (SAA))が顕著な低下傾向を示しています。

(低用量群では変化なし。)





以上のデータから、

オメガ3系必須脂肪酸投与によって、

用量依存的に、

エンドトキシン血症に関連する全身性炎症の抑制作用が示唆されます。




今後、補完療法としての臨床的意義の検証が期待されます。





今回のプロトコールは、あらかじめオメガ3系脂肪酸を投与し、そのあとでエンドトキシン血症を誘導したモデルです。


したがって、普段から、ベーシックサプリメントとして一定量以上のオメガ3系脂肪酸を摂取することが、

各種の生活習慣病予防に加えて、エンドトキシン血症発症時の重症化軽減効果が期待できると考えられます。






EPADHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用・動脈硬化予防作用、認知機能改善作用、抗うつ作用など多彩な働きが示されています。



EPAやDHAといったオメガ3系脂肪酸では、抗炎症作用を介した動脈硬化抑制作用による生活習慣病予防効果が知られています。


オメガ3系脂肪酸の抗炎症作用のメカニズムとして、以前は、オメガ6系との比率からアラキドン酸カスケードへの機序が考えられていました。


現在では、これに加えて、EPAとDHAの代謝物自体に抗炎症作用があることがわかっています。





臨床研究におけるオメガ3系脂肪酸の投与量は、1日あたり数百ミリグラムから4グラム程度です。


また、EPA:DHA=2〜3:1の割合です。


日本人の食事摂取基準では、EPAおよびDHAの摂取量を一グラム/日としています。


EPAもDHAも、どちらも健康維持や疾病予防に重要です。


一般に、DHAは脳の栄養素、EPAは血管の栄養素といえるでしょう。





------------------------------------------------------------------
医療機関専用サプリメント【DHC FOR MEDIC】(DHCフォーメディック)

医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】

【健康食品FAQ】

【DHCの研究開発】
------------------------------------------------------------------

posted at 23:56 | この記事のURL
この記事のURL
http://www.dhcblog.com/kamohara/archive/2731
プロフィール


医学博士 蒲原聖可
自己紹介
ブログ
リンク集

http://www.dhcblog.com/kamohara/index1_0.rdf
ログイン
Mypagetopに戻る