今月の薬理学の専門ジャーナルに、バレリアンによるほてり改善作用を示した臨床研究が報告されていました。
(
Iran J Pharm Res. 2013;12(1):217-22.)
バレリアン(学名
Valeriana officinalis)は、睡眠障害・不眠症に対するハーブサプリメントとして知られています。
今回の研究では、
更年期女性におけるほてりに対するバレリアンの作用が調べられました。
具体的には、
二重盲検法にて、
ほてりを主訴とする更年期女性68名を対象に、
バレリアン投与群(255mg×3回)
と
偽薬投与群
の2群について8週間の投与試験が行われています。
評価方法として、
介入の2週間前、介入後の4週間、8週間の時点でほてりの状態が調べられました。
解析の結果、
バレリアン投与群では、
ほてりの重症度が有意に改善しました。
(p <0.001)
また、ほてりの回数は有意に減少しています。
(p <0.001)
一方、
偽薬投与群では有意な変化は示されませんでした。
以上のデータから、
更年期女性におけるほてりに対する
バレリアンの改善作用が示唆されます。
ほてりなどの更年期障害に関連した症状に対するサプリメントでは、
大豆イソフラボン、
プエラリアミリフィカ
などが広く利用されています。
DHCでは
複合サプリメントも製品化しています。
睡眠障害に対して、
バレリアンは、単回投与による効果も示されていますが、一般には、1ヶ月間などの投与によって「睡眠の質」を改善する働きが期待されています。
(つまり、医薬品の睡眠導入剤のような使い方ではなく、一定期間摂取することで、ハーブによる睡眠の質の改善が期待される、というタイプと考えます。)
先行研究でも、バレリアンによる効果が示されています。
バレリアンによる睡眠障害改善作用
バレリアンの睡眠改善作用@がん患者
バレリアンによる不眠症改善作用
バレリアンの体内動態と個人差
バレリアンでは、鎮静作用の他、平滑筋に対する鎮痙作用も知られています。
バレリアンによる鎮痙作用
バレリアンの抗酸化作用
------------------------------------------------------------------
医療機関専用サプリメント【DHC FOR MEDIC】(DHCフォーメディック)
医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】
【健康食品FAQ】
【DHCの研究開発】
------------------------------------------------------------------