サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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還元型コエンザイムQ10による抗加齢作用のメカニズム [2014年01月01日(水)]
あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。




酸化還元(レドックス)研究の専門ジャーナル(電子版)に、還元型コエンザイムQ10(ユビキノール)によるアンチエイジング・抗加齢作用を示した基礎研究が、信州大学と(株)カネカのグループから報告されていました。
(Antioxid Redox Signal. 2013 Dec 14.)




コエンザイムQ10は、抗酸化作用やATP産生作用を有する機能性成分で、体内でも産生されます。

しかし、加齢とともに内在性コエンザイムQ10は減少し、生活習慣病や慢性疾患でも低下がみられることから、アンチエイジング分野で広く摂取が推奨されているベーシックサプリメントです。



コエンザイムQ10には、

酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と

還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。





従来、コエンザイムQ10サプリメントは、酸化型CoQ10(=ユビキノン)であり、

経口摂取した後、体内で還元型CoQ10に転換され、効果を示してきました。



近年、還元型CoQ10サプリメント(=ユビキノール)が供給できるようになり、

還元型CoQ10の有用性を示した研究が報告されるようになっています。



若年者では、従来型のCoQ10サプリメント(酸化型CoQ10のユビキノン)で十分と思われますが、


中高年以上の年代では、

還元型CoQ10サプリメント(=ユビキノール)をベーシックサプリメントとして推奨できるエビデンスが整いつつあります。







さて、今回の研究では、

老化におけるミトコンドリア機能に対する、還元型コエンザイムQ10(ユビキノール10)サプリメントの作用が検証されました。



具体的には、

老化モデルマウス(SAMP1マウス)を用いて、

還元型コエンザイムQ10(ユビキノール10)サプリメントが投与され、

ミトコンドリア機能や体内の酸化還元の状態、

加齢性難聴の進行への影響、

サーチュインなどの長寿関連遺伝子、その他の指標が調べられています。




(なお、先行研究では、還元型CoQ10を老化モデルマウスに若年期から投与し、老化が遅延することが示されています。




解析の結果、

還元型CoQ10(ユビキノール10)の投与によって、

老化によるサーチュイン遺伝子(Sirt1とSirt3)発現の低下が抑制され、

PGC-1αの活性化が見出されました。


(PGC-1αは、PPARγなどの核内受容体と複合体を形成し、転写調節に関与します。とりわけ、脂質や糖質、エネルギー代謝の調節に重要であり、肥満や糖尿病の治療においてターゲットになっている分子です。)



このとき、

還元型CoQ10投与群では、

加齢性難聴の進行抑制も見出されています。

(Sirt3の関与が考えられます。)




また、ミトコンドリア内の抗酸化酵素であるSOD2やIDH2の活性が亢進していました。



さらに、

還元型CoQ10(ユビキノール10)の投与によって、



ミトコンドリア複合体T活性の亢進、

酸化ストレスマーカーの低下なども見出されています。




その他、

還元型CoQ10(ユビキノール10)は、

cAMP値を増加し、Sirt1 やPGC-1αを活性化することから、



cAMP応答配列結合タンパクであるCREB の活性化、

AMPKの活性化などを生じると考えられます。





以上のデータから、

還元型コエンザイムQ10(ユビキノール10)サプリメントの投与によって、

SIRT1やPGC-1αといった遺伝子発現の増加、

ミトコンドリア機能の亢進が生じ、

加齢に伴う変化を抑制することが示唆されます。







今後、臨床的意義の検証が期待されます。





コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般に、若年者層では、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、
体内のコエンザイムQ10は加齢とともに減少しますので、
中高年層、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。







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