今月の婦人科学研究の専門ジャーナル(電子版)に、大豆イソフラボンによる女性の認知機能改善効果を示したメタ解析が報告されていました。
(
Menopause. 2014 Jul 7.)
大豆など植物性食品の一部には、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカルの1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。
また、抗酸化作用や抗炎症作用を介した機能性から、生活習慣病のリスク低下作用が注目されています。
これまでの研究では、
大豆イソフラボンの摂取による認知機能への働きが示唆されています。
今回の研究では、
閉経後の女性における認知機能に対する大豆イソフラボンの働きが検証されました。
具体的には、
2014年3月までの主要な医学データベースを用いて、
ランダム化比較試験が検索されました。
偽薬対照試験10報が抽出され、
1,024名のデータが解析されています。
大豆イソフラボンの投与期間は、6週間から30カ月でした。
解析の結果、
大豆イソフラボンの投与群では、
認知機能の有意な改善効果が認められたということです。
(認知機能テストのスコア; P = 0.014)
(視覚記憶:(0.10) (95% CI, 0.02-0.18; P = 0.016)など。)
サブグループ解析での有意な改善効果は、
米国外の試験;
0.12 (95% CI, 0-0.25; P = 0.044)
60歳未満の被験者:
0.16 (95% CI, 0.05-0.28; P = 0.004)
12カ月未満の試験期間;
0.15 (95% CI, 0.03-0.27; P = 0.011)
でした。
今回のメタ解析から、
大豆イソフラボンの摂取は、
閉経後の女性における認知機能全般の改善効果および視覚記憶の改善効果をもたらすと考えられます。
今後、大豆イソフラボンサプリメントによる認知症予防効果やリスク低減効果の検証といった臨床的意義の解析が期待されます。
DHCでは、
大豆イソフラボン、
プエラリアミリフィカといったサプリメント、レッドクローバーを含む女性向けの
複合サプリメントなどを製品化しています。
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