ルテイン/ゼアキサンチン+オメガ3系必須脂肪酸による視機能改善作用を示した臨床研究が、米国のグループから報告されていました。
(
PLoS One. 2014 Sep 24;9(9):e108178)
カロテノイド系ファイトケミカルであるルテインとゼアキサンチンは、
視覚機能や認知機能の改善作用が示されています。
この作用は、
これらのファイトケミカルが、摂取後に、網膜や脳内に分布し、抗酸化作用を示すためと考えられています。
ルテインやゼアキサンチンは、網膜到達後の視機能への作用も推定されており、
視覚処理速度にも影響すると考えられます。
そこで、今回の研究では、
網膜色素沈着(ルテインとゼアキサンチンの指標)と、
臨界フリッカー(ちらつき)融合(CFF)閾値、
および
視覚運動反応時間(visual motor reaction time)
との関連が検証されました。
具体的には、健康な被験者92名を対象に、
・偽薬投与群 (n = 10)、
・ゼアキサンチン投与群 (20 mg/day; n = 29) 、
・ゼアキサンチン26mg+ルテイン8mg+オメガ3系必須脂肪酸190mgの併用投与群
の3群について、
4ヶ月間の介入試験が行われました。
解析の結果、
網膜のルテイン/ゼアキサンチン(網膜色素沈着)と、
CFF閾値(p<0.01)、
および
視覚運動パフォーマンス (overall p<0.01)
との間に有意な相関が見出されたということです。
ゼアキサンチンおよびゼアキサンチン/ルテイン/オメガ3系脂肪酸複合サプリメントの投与によって、
偽薬群に比べて、
CFF閾値の有意な増加(∼12%) (p<0.01)、
視覚運動パフォーマンス(反応時間)の有意な改善(∼10%)が認められています。
以上のデータから、
(高齢者だけではなく)
若年健康者でも、
ルテインやゼアキサンチンの投与による視機能改善効果が示唆されます。
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