サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用 [2014年10月27日(月)]
今月の科学誌プロスワンに、ベジタリアン職による心血管疾患リスク低下作用を示した臨床研究が、インドのグループから報告されていました。
(PLoS One. 2014 Oct 24;9(10))



これまでの多くの研究によって、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食は、生活習慣病の予防や改善に有効であることが示されています。


また、AICRなどがん予防指針では、赤肉や加工肉の摂取によるがんリスク増大が示されています。


さらに、最近では、エコロジー、環境保護、環境負荷の少ない食事、持続可能性・サステナビリティといった視点から、ベジタリアン食という選択が注目されるようになりました。




さて、今回の研究では、

ベジタリアン食による心血管疾患リスクへの影響が検証されました。


これまでの欧米・西洋諸国での先行研究でも、ベジタリアン食による心血管リスク低下・心臓病予防効果が示されています。

ただし、それらの国や地域では、ベジタリアン食が非常に多数を占めるというほどではありません。


そこで、多数の人々にベジタリアン食が日常的に利用されているインドの4地域において検証が行われています。

(35%がベジタリアン食を選ぶ、ということです。なお、欧米では数%から10%程度のようです。)



具体的には、

都市部への移住者、地方の兄弟姉妹、都市部の住民といった区分を含む対象者6555名(平均年齢40.9歳)において、

半定量的な食事調査が行われています。


(Lucknow, Nagpur, Hyderabad, Bangaloreの4地域が対象です)



また、飲酒、喫煙、身体活動、既往歴、血圧、糖代謝、脂質代謝、体組成関連指標も測定されました。



ベジタリアン食の定義は、

ラクトベジタリアン食です。

(卵、魚介類、家禽類、肉類を摂取しませんが、乳製品は摂取するタイプです。)



被験者の32.8%を占めるベジタリアン群は、

非ベジタリアン群と比べて、年齢、BMI、糖尿病や高血圧といった交絡因子に有意差は認められていません。



解析の結果、

ベジタリアン群では、

生活の質が高く、

喫煙や飲酒は有意に低く(p<0.0001)、

身体活動も有意に低い(p&#8202;=&#8202;0.04)

というデータでした。



多変量解析の結果、


非ベジタリアン群に比べて、

ベジタリアン群は、

総コレステロール値が有意に低く、
(β&#8202;=&#8202;-0.1 mmol/L (95% CI: -0.03 to -0.2), p&#8202;=&#8202;0.006),

中性脂肪値が有意に低値、
(β&#8202;=&#8202;-0.05 mmol/L (95% CI: -0.007 to -0.01), p&#8202;=&#8202;0.02),

LDLコレステロール値が有意に低値 (β&#8202;=&#8202;-0.06 mmol/L (95% CI: -0.005 to -0.1), p&#8202;=&#8202;0.03)

拡張期血圧が有意に低値
(β&#8202;=&#8202;-0.7 mmHg (95% CI: -1.2 to -0.07), p&#8202;=&#8202;0.02).

収縮期血圧が有意に低値
(β&#8202;=&#8202;-0.9 mmHg (95% CI: -1.9 to 0.08), p&#8202;=&#8202;0.07)

空腹時血糖値が有意に低値
(β&#8202;=&#8202;-0.07 mmol/L (95% CI: -0.2 to 0.01), p&#8202;=&#8202;0.09)

でした。



以上のデータから、

ベジタリアン食(ラクトベジタリアン食)による心血管リスク低下作用が示唆されます。





なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




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