サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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コエンザイムQ10によるスタチン剤の副作用症状抑制効果 [2014年11月11日(火)]
今月の臨床検査学の専門ジャーナルに、脂質異常症治療薬のスタチン剤投与時の副作用として認められる筋肉障害に対して、コエンザイムQ10投与による症状抑制作用を示した臨床研究が、スロベニアのグループ(University of Ljubljana Medical Centre)から報告されていました。
(Med Sci Monit. 2014 Nov 6;20:2183-8)





脂質異常症・高脂血症は、動脈硬化を進行させ、心臓病や脳卒中のリスクとなることから、食事療法など生活習慣の改善が求められます。



脂質異常症・高脂血症対策のサプリメントの定番は、紅麹です。



紅麹の安全性と有効性は、メタ解析でも確認されています。

紅麹による脂質代謝改善作用@メタ解析




医薬品では、スタチン剤が広く処方されますが、スタチン剤は内在性コエンザイムQ10濃度を下げてしまうため、スタチン剤服用中にはコエンザイムQ10サプリメントの摂取が必須となります。


スタチン不耐症の脂質異常症患者に対して、紅麹投与による脂質代謝改善作用を示したランダム化比較試験も知られています。

(なお、スタチンおよび紅麹のいずれも、コエンザイムQ10との併用が有用です。)


さて、今回の研究では、

スタチン誘導性筋肉障害に対するコエンザイムQ10の作用が検証されました。


具体的には、
軽度から中等度の筋肉症状を有するスタチン服用中の患者50名を対象に、


1日あたり100mg(分2)のコエンザイムQ10投与群:25名

偽薬投与群:25名の2軍について、

30日間の介入試験が行われ、

疼痛調査指標(Brief Pain Inventory (BPI) questionnaire)および血液性化学検査による評価が行われています。



解析の結果、

疼痛の重症度(Pain Severity Score)は、

コエンザイムQ10投与群において有意に減少(改善)しました。

(3.9±0.4 to 2.9±0.4 (P<0.001))


また、
Pain Interference Score (PIS)も、コエンザイムQ10投与群における有意な改善が見出されています。
(from 4.0±0.4 to 2.6±0.4 (P<0.001))


一方、偽薬投与群では、PSSもPISもいずれも有意な変化は示されていません。


コエンザイムQ10投与群では、
75%の患者において、
スタチン剤服用に関連した筋肉症状が減少(改善)しています。


このとき、PSSは-33.1%、PISは-40.3%でした。



なお、肝機能や筋肉逸脱酵素、コレステロール値には変化は示されていません。


以上のデータから、

スタチン服用中の副作用に関連した筋肉障害症状、筋痛症に対して、
コエンザイムQ10サプリメント投与による改善効果が示唆されます。






コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。



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