サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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コーヒーパラドックスと脳卒中 [2015年06月27日(土)]
今月の栄養神経科学の専門ジャーナル(電子版)に、コーヒーの摂取と脳卒中リスクとの関連を調べた研究が報告されていました。
(Nutr Neurosci. 2015 Jun 22.)



コーヒーや緑茶、紅茶の摂取による健康維持・生活習慣病予防効果が示されています。


コーヒーに含まれるポリフェノールの1種、クロロゲン酸の抗酸化作用、緑茶カテキンなどの作用を介した効果と考えられています。



今回の研究では、

コーヒーの摂取と脳卒中リスクとの関連について、コホート研究での検証が行われました。

具体的には、
米国の全国健康栄養調査(1988-1994; NHANES III)から、

17歳以上を対象に、

コーヒーの摂取と脳卒中リスクとの相関が調べられています。

被験者33,994名のうち、
コーヒーの摂取量と脳卒中の両方のデータが得られたのは、19,994名でした。



コーヒーの摂取量は、
0杯から20杯の間であり、

脳卒中と診断された被験者は、
644 (3.2%)名でした。



まず、
コーヒーの摂取量は、
年齢や性別、人種による相違が認められました。
(P < 0.001)


次に、
1日あたり3杯以上のコーヒーの摂取群では、
心不全、糖尿病、高血圧の罹患率は有意に低く、

高コレステロール血症は有意に高い、
という相関が認められました。
(P < 0.001)


コーヒーの消費者では喫煙も認められています。
(P < 0.0001)


多変量解析の結果、

1日あたり3杯以上のコーヒーの摂取は、

他の因子から独立して、
脳卒中リスクを有意に低下させることが見出されました。

健康な被験者では、
3杯以上のコーヒーの摂取による、脳卒中リスクの56%の低下、
(OR 0.44, 95% CI 0.22-0.87, P < 0.02)

血管疾患リスクの22%の低下
(OR 0.78, 95% CI 0.58-1.07, P &#8776; 0.12)
となっています。


以上のデータから、
1日3杯以上のコーヒーの摂取者では、
喫煙歴にもかかわらず、
脳卒中リスクの低下が示唆されます。



今回の論文のタイトルには、
脳卒中におけるコーヒーパラドックスcoffee paradox
という表現が用いられています。


これは、喫煙という脳卒中リスクがあるにもかかわらず、
コーヒーの摂取により脳卒中が低下していることをさしています。

(類似した表現では、フレンチパラドックスがよく知られています。)




DHCでは、各種のお茶・ハーブティー・コーヒー、カフェイン抜きの飲料などを製品化しています。




これまでの疫学研究によって、コーヒーの摂取による生活習慣病リスクの低下が知られています。



例えば、コーヒーの摂取による2型糖尿病リスク低下、脳卒中リスク低下、うつ病リスク低下、肝がんリスク低下、認知機能の低下抑制などがあります。




コーヒーにはファイトケミカルの1種であるクロロゲン酸が含まれており、抗酸化作用を介した生活習慣病予防効果が示唆されています。



(カフェイン以外のコーヒーの主要な成分として、フェルラ酸(ferulic acid)、カフェ酸(caffeic acid,)、クロロゲン酸(chlorogenic acid)が知られており、いずれも抗酸化作用を示します。これらの中ではクロロゲン酸が比較的多く存在します。)



これまでの疫学研究や臨床試験では、高血圧症の改善、心血管疾患(動脈硬化性疾患)リスクの低減、抗がん作用などが報告されています。



例えば、次のような研究が知られています。


コーヒー摂取による全死亡率と心血管疾患リスク低下効果:メタ解析



コーヒーの摂取と泌尿器のがんの関係@メタ解析



コーヒーの摂取による前立腺がんリスク低下作用@メタ解析




コーヒーによる肝臓がんリスク低下作用



コーヒーの摂取と前立腺がんリスクとの関連



コーヒーの摂取による口腔咽頭がんリスク低下作用



チョコレートとコーヒーの摂取と肝機能の関係@HIV-HCV重複感染者



コーヒーの摂取が女性のうつ病リスクを抑制









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