サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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コエンザイムQ10による関節リウマチでの抗炎症作用 [2015年09月12日(土)]
関節リウマチ患者において、コエンザイムQ10による抗炎症作用を示した臨床研究が報告されていました。
(Arch Med Res. 2015 Sep 2.)



コエンザイムQ10は、ATP産生作用や抗酸化作用を介して、さまざまな生活習慣病に効果が示されています。

健康な人や未病の状態では、1日あたり90mg〜110mg程度をベーシックサプリメントとして毎日摂取します。

一方、何らかの疾患があり、補完療法として用いる場合には、1日あたり100mg〜300mg程度の利用になります。



関節リウマチでは、炎症惹起性サイトカイン類の過剰産生が認められます。

今回の研究では、関節リウマチ患者において、コエンザイムQ10による抗炎症作用が検証されました。


具体的には、ランダム化二重盲検偽薬対照試験として、

関節リウマチ患者44名を対象に、

コエンザイムQ10投与(100mg/日)群22名、

偽薬投与群22名
の2群について、2か月間の介入試験が行われ、

介入の前後において、

酸化ストレス関連指標(MDA、TAC)、
炎症関連指標(IL-6、TNF-α)

が測定されています。


解析の結果、


コエンザイムQ10投与群では、

介入後に、過酸化脂質の指標であるMDA値の有意な低下が見出されました。
(mean difference = -1.47 nmol/mL; 95% CI, -2.52 to -0.43; p = 0.008)


また、
CoQ10投与により、
偽薬群に比べて、
TNF-α値の有意な低下が認められました。
(difference in median was +1.1 in placebo vs. +0.03 in CoQ10 group; p = 0.033)


なお、TAC(総抗酸化能)とIL-6値には、両群間に有意差は認められていません。


以上のデータから、

関節リウマチにおけるコエンザイムQ10による抗酸化作用および抗炎症作用が示唆されます。



コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。



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