今月の栄養学の専門ジャーナルに、クロレラによる血管内皮機能改善作用およびNO産生作用を示した臨床研究が、流通経済大学と筑波大学のグループから報告されていました。
(
J Clin Biochem Nutr. 2015 Nov;57(3):228-32.)
クロレラ(Chlorella species)は、淡水産の藻の一種です。
タンパク質やアミノ酸、ビタミン類、ミネラル類といった栄養素が豊富であり、抗酸化作用のある葉緑素(クロロフィル)の含有量も多いことから機能性食品素材/サプリメント成分として利用されています。
先行研究では、
若年男性において、
クロレラ投与による動脈硬化度(arterial stiffness)の改善が示されています。
今回の研究では、
中高年において、
クロレラによる血管内皮機能への影響およびその作用機序が検証されました。
具体的には、
二重盲検試験として、
45歳から75歳の被験者32名を対象に、
・クロレラ投与群
・偽薬投与群の2群について、4週間の介入が行われ、
介入の前後において、
baPWV(脈波伝播速度)検査および血中NO産生能が調べられています。
解析の結果、
まず、
baPWV(脈波伝播速度)に関して、
クロレラ投与群では、投与後に低下(改善)が認められ、
偽薬投与群では介入の前後で有意な変化は認められませんでした。
このとき、
クロレラ投与群でのbaPWVの変化と、血中NOx値との間に相関が見出されています。
以上のデータから、
中高年において、
クロレラの投与により、
NO産生増加を介した動脈硬化指標の改善が示唆されます。
今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。
クロレラやスピルリナに関する研究として、次のような報告があります。
クロレラによるQOL改善作用@乳がん患者
クロレラによる血管機能改善作用
クロレラによる抗酸化作用@日本人高齢者
クロレラによる抗酸化作用@喫煙者
妊婦におけるクロレラサプリメントの効果
スピルリナの抗酸化作用
スピルリナによる免疫賦活作用
スピルリナによる糖尿病治療薬の副作用軽減
スピルリナによる脂質代謝改善作用:メタ解析
DHCでは、
クロレラ
スピルリナ
を製品化しています。
------------------------------------------------------------------
サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報
DHCが日本のサプリを健康にします。
医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】
【健康食品FAQ】
DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)
------------------------------------------------------------------