サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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シナモンによる糖代謝改善作用 [2016年01月04日(月)]
新年会からの帰り道、知り合いの女性から、出産後の生活について話を聞きました。
(お子さんはまだ1歳半。)

彼女によると、出産後に歯が弱くなった感じがするので、やはり、妊娠中からサプリメントを摂っておけばよかった、ということでした。

妊娠中には、マルチミネラル、マルチビタミン、ビタミンD3、カルシウム/マグ、カルシウムCBP、EPA、DHAなどは必須のサプリメントと思います。




さて、今日の私的なお勉強日記です。

機能性食品研究の専門ジャーナルに、肥満女性において、シナモンによる糖代謝改善作用を示した臨床研究が、米国のグループ(University of Texas)から報告されていました。
(J Diet Suppl. 2015 Dec 30:1-11.)


先行研究では、シナモン(カッシア・シナモンCassia cinnamon)の投与による糖代謝改善作用が示唆されています。

ただし、グラム単位のシナモンの投与ですので、スパイスとしての少量の利用では効果は期待できません。


今回の研究では、
シナモン(カッシア・シナモン)による糖代謝・インスリン感受性への作用が検証されました。


具体的には、

若年者で運動習慣のない肥満女性10名を対象に、

3日間、異なる実験日に、

偽薬5グラム投与、
あるいは
カッシア・シナモン樹皮5グラム含有カプセル投与
のそれぞれ3時間後に、糖代謝関連指標が測定され、

投与前との比較が行われています。

(75gOGTT; 30, 60, 90, 120分)


解析の結果、

OGTT後の血糖値のピーク(30分値)は、

偽薬群に比べて、

シナモン投与群において、有意に低値でした。
(140 ± 5.8 and 156 ± 5.2 mg/dL, p = .025)


ただし、AUCには有意差はなく、

インスリン感受性およびインスリン抵抗性に関しても、両群間に有意差は認められませんでした (p > .05)。


以上のデータから、

カッシア・シナモン5グラムの短期間投与では、

糖負荷試験時の血糖値のピークの抑制作用は示唆されますが、

インスリン抵抗性やインスリン感受性の指標への作用は十分ではないと考えられます。


今後、長期投与による臨床的意義の検証が期待される分野です。



DHCでは、

肥満・糖尿病・アンチエイジング・ヘルシーエイジング(健康長寿)のための食事として、

「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。



最新の科学的根拠を俯瞰すると、

「緩やかな糖質制限食・低炭水化物食」を基本とした食生活が、

「ヘルシーエイジング(健康長寿)」

「ダイエット(適正体重の維持)」

「アンチエイジング(抗加齢)」

に有用であると考えられます。




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サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報


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