サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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多発性硬化症に対する機能性成分サプリメントによる抗炎症作用 [2016年01月24日(日)]
今月の実験生物学の専門ジャーナル(電子版)に、多発性硬化症に対する複合サプリメントによる抗炎症作用を示した臨床研究が報告されていました。
(Exp Biol Med (Maywood). 2016 Jan 18.)



多発性硬化症(MS; multiple sclerosis)は、免疫系の関与する神経変性疾患の1種であり、
脳における神経変性に炎症が関与することが示唆されています。


サプリメントに関しては、次の報告があります。


多発性硬化症に対する抗酸化サプリメントの有用性:系統的レビュー



今回の研究では、

多発性硬化症に対する機能性食品成分含有サプリメントの働きが検証されました。


具体的には、

7ヶ月間の介入試験として、

再発寛解型多発性硬化症患者33名および

一次性進行型多発性硬化症患者10名を対象に、


カロリー制限で、セミベジタリアン食、

ビタミンD、魚油/オメガ3系必須脂肪酸、αリポ酸、レスベラトロール、マルチビタミンを含む複合栄養サプリメントが投与され、


0,3,6ヶ月の時点で、神経学的所見、質問票による調査、体組成、血清生化学検査が測定されました。


サプリメントの服用コンプライアンスのマーカーとして、

血中の脂肪酸およびビタミンD値が測定され、

血中gelatinase値が炎症マーカーとして調べられています。



解析の結果、

まず、投与開始時点では、

ビタミンDはすべての患者で不足しており、

1週間あたり5,000 IUの投与でも、十分な回復は認められませんでした。

ビタミンD値に関して、

再発寛解型多発性硬化症患者に対するインターフェロンβの併用療法でも特に関連は見出されませんでした。


一方、

オメガ3系脂肪酸値は、カロリー制限・食事制限にもかかわらず、

サプリメントの投与後、3ヶ月の時点で、すでに増加が認められました。


6ヶ月後の時点で、

神経学的所見に有意な変化は認められませんでした。


ただし、

炎症マーカーである血中gelatinase matrix metalloproteinase-9は、

栄養介入(食事療法+複合サプリメントの投与)後に、

再発寛解型多発性硬化症患者では、51%の低下、

一次性進行型多発性硬化症患者では、59%の低下が見出されたということです。


以上のデータから、

多発性硬化症において、

食事療法+栄養サプリメントによる抗炎症作用が示唆されます。


今後、補完療法としての臨床的意義の検証が期待される分野です。






多発性硬化症(MS)に関連した機能性食品の研究報告として、下記のデータが知られています。


コエンザイムQ10による多発性硬化症での抗疲労効果



多発性硬化症の症状とビタミンDとの関連



コエンザイムQ10による抗炎症作用@多発性硬化症患者




コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。







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