医療情報誌をめくっていたら、医療時事に関するクイズがありました。
Q. 診察なしで緊急避妊薬を入手できる国は?
日本、英国、ドイツ、フランス、オーストラリア
性犯罪被害や避妊具の破損などが原因の望まない妊娠を回避するために、緊急避妊薬が用いられます(レポノルゲストレルがあり、服用が早いほど効果的とされています)。
答えは、
英国
なのだそうです。
(その他に、オレゴン州でも本年1月から、医師の処方箋なしで購入可能。)
日本では、処方箋が必要です。
さて、本日の私的なお勉強日記です。
今月のアルツハイマー病研究の専門ジャーナル(電子版)に、オメガ3系必須脂肪酸による高齢者での認知機能改善作用を示した臨床研究が、ドイツのグループ(Charité-Universitätsmedizin)から報告されていました。
(
J Alzheimers Dis. 2016 Feb 10)
アルツハイマー病では、臨床症状の発症の以前から病態の進行が推定されており、
機能性食品成分の作用として、βアミロイドの蓄積やタウタンパクリン酸化に対する介入の効果が期待されています。
先行研究では、
健常な高齢者における認知機能への作用の検出は容易ではないことから、結果にばらつきが示されています。
そこで、今回の研究では、
認知機能の指標として新たに開発された指標であるLOCATOを用いて、高齢者でのオメガ3系必須脂肪酸の作用が検証されました。
具体的には、
ランダム化二重盲検偽薬対照試験として、
認知機能が正常な被験者44名(うち女性20名、年齢は50−75歳)を対象に、
・オメガ3系必須脂肪酸投与群 (2,200 mg/day, n = 22)
・偽薬投与群 (n = 22) の2群について、
26週間の介入が行われています。
介入の前後で、
主アウトカムとして
記憶能(OLM-task)、
副アウトカムとして、
言語認知機能指標(AVLT), 食習慣, オメガ-3-指数などが調べられました。
解析の結果、
まず、
オメガ3系必須脂肪酸投与群では、
偽薬投与群に比べて、
オメガ3インデックスの有意な増加が認められ、
認知機能指標(recall of object locations)において、
偽薬群に比べて、
実薬群で有意な改善が見出されました。
なお、AVLTにおけるパフォーマンスでは有意差は示されませんでした。
以上のデータから、
健康な高齢者において、
オメガ3系必須脂肪酸サプリメント投与による認知機能への好影響が示唆されます。
機能性食品・サプリメントの中で、ヒト臨床研究によって、認知症改善作用が示されているのは、次の成分です。
イチョウ葉エキスによる認知症への効果:メタ解析
イチョウ葉エキス
イチョウ葉エキス製剤による認知症の症状改善作用
イチョウ葉エキスによる認知症改善効果@ドイツ
イチョウ葉エキスの有効性と安全性
イチョウ葉エキス20年間摂取による認知機能低下抑制作用
イチョウ葉エキスと認知症治療薬のシナジー
PS(ホスファチジルセリン)サプリメント
PS(ホスファチジルセリン)による認知機能改善作用
エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイル
エクストラバージンオリーブオイルによる認知症予防効果
大豆イソフラボンによる認知機能改善効果@メタ解析
・ビタミンB群
ビタミンB群投与による脳萎縮(灰白質萎縮)抑制効果と認知機能低下抑制効果
脳萎縮進行抑制効果を示した臨床研究
オメガ3系必須脂肪酸とαリポ酸によるアルツハイマー病の進行抑制効果
一般に、認知機能への効果を期待する場合には、
ビタミンB群、オメガ3系脂肪酸(
EPAや
DHA)、
イチョウ葉エキスといったサプリメントを比較的長期間(数ヵ月以上)に利用することが必要と考えられます。
また、ウコン・クルクミンによる認知症改善作用も報告されています。
DHCでは、
複合サプリメントも製品化しています。
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