今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、ポリフェノールの摂取と、糖尿病のリスクとの関連を調べた研究が、スペインのグループから報告されていました。
(
J Nutr. 2016 Mar 9)
先行研究では、
ポリフェノールの摂取による糖尿病リスク低下作用が示唆されています。
ただし、ポリフェノールの総量やサブクラスと、糖尿病リスクとの関連は明確ではありませんでした。
そこで、
今回の研究では、
全ポリフェノールの摂取量、ポリフェノールのサブクラス(フラボノイド、フェノール酸、スチルベン類、リグナン類など)の摂取と、
糖尿病の罹患率との関連が検証されました。
(PREDIMED (Prevención con Dieta Mediterránea)研究の一環です。)
具体的には、
多施設共同ランダム化研究であるPREDIMED研究において、
非糖尿病の被験者を対象としたコホート解析として、
心血管リスクが高い高齢の男女を対象に、
地中海食+エクストラバージンオリーブオイル投与群、
地中海食+ナッツ類
低脂肪対照群
の3群について調べられています。
7447名の参加者から、
参加登録時に非糖尿病であり、かつ、食事調査を完了した3430名のデータが対象となりました。
ポリフェノールの摂取と糖尿病リスクとの関連が調べられています。
解析の結果、
平均5.51年の追跡期間 (18,900患者年)の間に314 名の新規の糖尿病患者が見出されました。
多変量解析の結果、
総ポリフェノールの摂取が、3分位で最高群では、
最低群に比べて、
糖尿病リスクが28%低いという相関が認められたということです。
(HR: 0.72; 95% CI: 0.52, 0.99; P-trend = 0.05)
また、
ポリフェノールのサブクラスについても、
糖尿病リスクとの有意な負の相関が見出されており、
総フラボノイドの摂取では、33%のリスク低下
(HR: 0.67; 95% CI: 0.48, 0.93; P-trend = 0.02),
スチルベン類では、43%のリスク低下
(HR: 0.57; 95% CI: 0.38, 0.84; P-trend = 0.003)
ジヒドロフラボノール類では、41%のリスク低下
(HR: 0.59; 95% CI: 0.40, 0.88; P-trend = 0.003)
フラバノン類では、31%のリスク低下
(HR: 0.69; 95% CI: 0.49, 0.97; P-trend = 0.03).
でした。
以上のデータから、
ポリフェノールの摂取、フラボノイド類(フラバノン類、ジヒドロフラボノール類)、スチルベン類の摂取が多いと、
心血管リスクを有する高齢者において、糖尿病発症リスク低下作用が示唆されます。
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