今月の疼痛管理看護学の専門ジャーナル(電子版)に、アロマセラピーマッサージによる関節リウマチ患者での疼痛と疲労の軽減作用を示した臨床研究が、トルコのグループ(Hacettepe University)から報告されていました。
(
Pain Manag Nurs. 2016 Apr 15.)
アロマセラピーは、芳香療法とも呼ばれ、植物由来のエッセンシャルオイル(精油)を用いた補完代替療法です。
芳香療法として、(希釈した)エッセンシャルオイルの吸入(大気中への噴霧を介しての吸入)の他、アロマセラピーマッサージも行われています。
今回の研究では、
関節リウマチに対する非薬物療法による対症療法としてのアロマセラピーマッサージの有用性が検証されました。
具体的には、
関節リウマチ患者において、
疼痛および疲労の症状に対して、アロマセラピーマッサージとリフレクソロジーの作用が比較検証されました。
具体的には、
2014年7月から2015年1月の間にトルコの大学病院において、
関節リウマチ患者51名が試験に登録し、
アロマセラピーマッサージ施行群:17名
両側の膝関節に30分間施行(毎週の患者家庭訪問時)
リフレクソロジー施行群:17名
両側の下肢に40分間施行(毎週の患者家庭訪問時)
対照群:17名
非介入群
の3群について介入が行われています。
評価指標として、
DAS28 インデックス、VASスケール、疲労重症度スケールが用いられ、
試験開始時と、
6週間の介入終了後1時間以内との2点において、
疼痛と疲労のスコアが評価されています。
解析の結果、
疼痛および疲労スコアは、
対照群に比べて、
アロマセラピーマッサージ施術群およびリフレクソロジー施術群において有意に減少しました。
(p < .05)
また、
リフレクソロジー群では、
アロマセラピーマッサージ群よりも、
疼痛および疲労スコアの低下が早期に認められました。
(疼痛は、それぞれ1週間後 vs 2週間後) (p < .05)
(疲労は、それぞれ1週間後 vs 4週間後) (p < .05)
以上のデータから、
アロマセラピーマッサージあるいはリフレクソロジーは、
関節リウマチ患者の疼痛および疲労といった症状に対する補完療法としての有用性が示唆されます。
最近の研究では、
アロマセラピー+マッサージによる乳がん患者のQOL改善作用
アロマセラピーによる認知症改善作用
ベルガモット精油アロマセラピーによるストレス軽減効果
月経困難症に対するアロマセラピーの効果
アロマセラピーによるストレス軽減効果:メタ解析
アロマセラピーによる術後の鎮痛効果
アロマセラピーによるストレス軽減効果@看護師
アロマセラピーによる掻痒改善効果@慢性維持透析患者
も示されています。
なお、
日本では、アロマセラピーの精油(エッセンシャルオイル)は雑貨扱いになっており、
品質が玉石混淆です。
したがって、一定以上の品質を有する、質の高いアロマセラピー製品を選ぶ必要があります。
DHCでは、
アロマセラピーの関連製品を扱っています。
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