今日は、日本健康促進医学会、日本ヨーガ療法学会、日本アーユルヴェーダ学会による共同国際会議2016in大宮でした。
さて、本日の私的なお勉強日記です。
今月の臨床薬理学の専門ジャーナル(電子版)に、地中海食由来ポリフェノールによる炎症マーカーへの影響を調べた臨床研究が、スペインのグループから報告されていました。
(
Br J Clin Pharmacol. 2016 Apr 21.)
植物性食品には、抗酸化作用や抗炎症作用を有するポリフェノール/ファイトケミカルが豊富に含まれており、生活習慣病予防効果が示されています。
先行研究では、
ポリフェノールの摂取が多いと、全死亡率の低下、心血管疾患リスクの低下が示唆されています。
今回の研究では、
心血管リスクを有する高齢者において、
地中海食由来ポリフェノールの摂取量と血中炎症マーカーとの関連が検証されました。
(PREDIMED (Prevención con Dieta Mediterránea)研究の一環です。)
具体的には、
PREDIMED研究の被験者のうち、ハイリスク群1,139名を対象に、
地中海食2群と、低脂肪食(対照)群が比較され、
地中海食由来のポリフェノールの摂取は、尿中の全ポリフェノール排泄量(TPE)にて測定されています。
1年間の介入前後で、炎症マーカーや尿中TPEが比較されました。
解析の結果、
三分位で尿中TPEで最高群では、
最低群に比べて、
血中炎症マーカーが有意に低値でした。
[VCAM-1 (-9.47 np/mL), ICAM-1 (-14.71 np/mL), IL-6 (-1.21 pg/mL), TNF-α (-7.05 pg/mL), and MCP-1 (-3.36 pg/mL)]
(P < 0.02; all)
また、
尿中TPEと、血中VCAM-1との間に有意な負の相関が認められました。
(r = -0.301; P < 0.001)
さらに、
尿中TPEが多いほど、
収縮期血圧と拡張期血圧が低下し、
血中HDLコレステロールが増加していました。
(P < 0.005 and P = 0.004, respectively).
以上のデータから、
食事に由来するポリフェノールの摂取が多いほど、心血管リスクが低下することが示唆されます。
地中海食やオリーブオイルの効能については、多くのエビデンスが報告されています。
地中海食で死亡率が半減する
低炭水化物(糖質制限)食と地中海食は低脂肪食よりも有効
オリーブオイルの摂取10gで全死亡率が7%低下
地中海食がメタボを抑制
バージンオリーブオイルとナッツ類を含む地中海食の抗炎症作用
バージンオリーブオイルの心臓病予防作用
オリーブオイルによる皮膚の老化抑制作用
地中海食による認知症予防効果
地中海食+CoQ10サプリによる抗酸化作用
超低炭水化物・地中海食による減量効果
地中海食による高尿酸血症リスクの低下
オリーブオイルによる動脈硬化抑制作用
バージンオリーブオイルによる骨代謝改善作用
オリーブオイルとナッツによる心血管リスク低下作用
伝統的地中海食による脂質代謝改善作用
オリーブオイルによる膀胱がんリスク低下
オリーブオイルは、単価不飽和脂肪酸というだけではなく、最近の研究では、
エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイルに含まれるファイトケミカル・ポリフェノールによる抗酸化作用の有効性も示されています。
オリーブオイルを多用する地中海食は、心臓病などの生活習慣病の予防効果を示し、抗炎症作用を有する抗炎症ダイエットであることがわかっています。
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