今月の循環器学研究の専門ジャーナル(電子版)に、緑茶摂取による皮膚の循環改善作用を示した臨床研究が、英国のグループ(University of Sheffield)から報告されていました。
(
Microvasc Res. 2016 May 7.)
緑茶には、抗酸化作用を有するポリフェノールのカテキン類、リラックス作用を有するアミノ酸の1種のL-テアニンが含まれています。
緑茶は、抗酸化作用を介した抗がん作用などが示されており、がんだけではなく、心血管疾患リスク低減など生活習慣病予防効果が示唆されています。
さて、今回の研究では、
微小血管での循環に対する緑茶摂取の作用が検証されました。
若年者と高齢者では、循環器系での作用が異なるとも考えられることから、年齢別に介入が行われています。
具体的には、
若年者15名(24±4.0歳)、高齢者15名(61±4.0歳)を対象に、
緑茶が1日あたり2杯、14日間投与され、
レーザードップラーフローメトリーにより、
皮膚の微小血管機能、皮膚の酸素状態の評価として経皮酸素分圧が測定されました。
(低侵襲で末梢循環動態の評価を行う指標として利用されます。)
解析の結果、
まず、若年者でも、高齢者でも、微小血管拡張能の有意な改善が認められました。
若年者:1.6 (0.59) vs 2.05 (0.72), p<0.05
高齢者:1.25 (0.58) vs 1.65 (0.5) p<0.05
また、
皮膚酸素圧も、両群とも有意な改善が認められました。
TcPO2 ;(i.e. 1.25 (0.58) vs 1.65 (0.5) (p<0.05), for ΔTcPO2max for the older group, between visits)
さらに、
収縮期血圧の有意な低下も認められています。
若年者:120 (10) vs 112 (10), p<0.05
高齢者:129 (12) v 124 (11), p<0.001
(ただし、両群とも、もともと高血圧症ではありません。)
以上のデータから、
緑茶による皮膚の微小循環改善作用が示唆されます。
今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。
緑茶に関する最近の研究では、次の報告があります。
緑茶による高血圧・脂質代謝改善@メタ解析
緑茶による高血圧改善作用:メタ解析
コーヒーと茶飲料によるメタボリック症候群リスク低下
緑茶抽出物による減量効果
緑茶摂取による胃がんリスク低下効果
1日1杯の緑茶が子宮体がんリスクを11%低下:メタ解析
緑茶による酸化ストレス軽減作用@高齢者
緑茶による高齢者での認知機能改善効果
緑茶カテキンによる運動時の抗酸化能亢進作用
緑茶による報酬学習の改善と抗うつ作用
緑茶による脳内炎症抑制と脳神経保護作用
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