サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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運動時の酸化ストレスに対する還元型CoQ10の効果 [2016年05月21日(土)]
今日が統合医療関係の最大の学会Integrative Medicine & Health2016の最終日でした。

ホテルが会場でしたので、いつも通り、期間中は、ホテル屋内から一歩も外に出ることなく過ごしました。

(私の場合、引きこもっている状態でも特に気にならないので。)

ちょっと変わっていたのは、学会場の会議室への移動の途中でカジノ場があることでした。)




さて、本日の私的なお勉強日記です。

今月の生化学の専門ジャーナル(電子版)に、還元型コエンザイムQ10(CoQ10)による運動時の酸化ストレス軽減効果を示した臨床研究が、スペインのグループ(University of Granada)から報告されていました。
(Biofactors. 2016 May 19.)



コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。


還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)




今回の研究では、

運動によって生じる酸化ストレスに対して、

還元型コエンザイムQ10(CoQ10)サプリメントの有用性が検証されました。


具体的には、

健常者100名(十分に運動トレーニングは行っているが、エリート選手のレベルではない被験者)を対象に、

・還元型コエンザイムQ10投与群

・偽薬群の2群について、

強度の高い運動負荷が行われ、

試験開始時(サプリメント投与前)、

2週間のサプリメント投与後、

最初の運動負荷後、

運動負荷後24時間経過後、

2回目の運動負荷後

の5点で、採血採尿が行われています。



解析の結果、

運動負荷によって、

乳酸値の増加、酸化ストレス関連指標(イソプロスタンisoprostanes, DNA障害、ヒドロペルオキシド)の亢進が認められました。


一方、

還元型コエンザイムQ10投与群では、

酸化ストレスの関連指標であるイソプロスタン, 8-OHdG, 酸化LDL, ヒドロペルオキシドの減少が認められました。

また、
還元型コエンザイムQ10投与群では、

総抗酸化能の亢進、脂溶性抗酸化物質の増加、CAT活性の亢進が認められました。


その他、
還元型コエンザイムQ10投与群では、NO値が狭いレンジで維持されています。


以上のデータから、

過度な運動によって、酸化ストレスによる障害が発生すること、

これに対して、運動前の2週間、還元型コエンザイムQ10を1日あたり200mg摂取することで、
酸化ストレス障害の抑制および抗酸化能の亢進作用が示唆されます。




DHCでは、大学との共同研究にて、

DHCのコエンザイムQ10投与によって、運動負荷時の活性酸素による酸化障害の抑制作用を報告しています。



具体的には、

トレッドミルを用いた60分間の持久走の負荷に際して、運動前の1週間、DHCのコエンザイムQ10 およびビタミンC、ビタミンEを摂取した群では、摂取しなかった群に比べて、尿中8-OHdG値の上昇が抑制(=運動による酸化障害の発生が抑制)されたというデータです。

運動習慣を有する場合、

マルチビタミンマルチミネラルに加えて、





コエンザイムQ10、



αリポ酸、



ビタミンC(ハードカプセル)、



ビタミンBミックス


アミノ酸



を利用することが好ましいと考えられます。




コエンザイムQ10は、ATP産生作用や抗酸化作用を介して、さまざまな生活習慣病に効果が示されています。
健康な人や未病の状態では、1日あたり90mg〜110mg程度をベーシックサプリメントとして毎日摂取します。

一方、何らかの疾患があり、補完療法として用いる場合には、1日あたり100mg〜300mg程度の利用になります。

欧州の研究では、
がん患者にコエンザイムQ10を投与することで、生存率が向上したという報告もあります。


また、
臨床的には、がん患者では、放射線や化学療法といった治療あるいは終末期において、
がんに関連した倦怠感(Cancer Related Fatigue:. CRF)が高頻度に出現することが知られています。


コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。






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