サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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レモンバームによる脂質代謝改善作用 [2016年06月06日(月)]
今月の補完代替医療の専門ジャーナルにレモンバームによる脂質代謝改善作用を示した予備的な臨床研究が、イランのグループ(Qazvin University of Medical Sciences)から報告されていました。
(Complement Ther Med. 2016 Jun;26:136-140.)


レモンバーム(Lemon balm、メリッサ、学名:Melissa officinalis)は、ヨーロッパ産のしそ科ハーブです。

植物療法では、バレリアンとの併用により、鎮静や抗不安、睡眠の質の改善といった目的で利用されています。



今回の研究では、

レモンバームサプリメントによる脂質代謝への影響が検証されました。


具体的には、脂質異常症(予備軍)の患者58名を対象に、

・レモンバームパウダー投与群
(1,000mg含有カプセルを1日当たり3回)

・偽薬カプセル投与群

の2群について、2ヶ月間の介入が行われ、


脂質代謝や糖代謝、肝機能や腎機能関連指標が測定されています。



解析の結果、

レモンバーム投与群では、

偽薬投与群に比べて、

LDLコレステロールの有意な減少が認められました。
(P=0.02)

また、肝機能指標であるASTでも両群間で有意差が見出されました。
(P=0.009)


なお、総コレステロール値、空腹時血糖値、HDL、TG、クレアチニン、ALTでは、両群間に有意な変化は示されていません。



以上のデータから、

脂質異常症予備軍の患者において、

レモンバーム含有サプリメントの投与は、

抗炎症作用や抗酸化作用を介して、

LDLコレステロールや肝機能のAST改善作用が示唆されます。


今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。






脂質異常症・高脂血症は、動脈硬化を進行させ、心臓病や脳卒中のリスクとなることから、食事療法など生活習慣の改善が求められます。



脂質異常症・高脂血症対策のサプリメントの定番は、紅麹です。



紅麹の安全性と有効性は、メタ解析でも確認されています。

紅麹による脂質代謝改善作用@メタ解析




医薬品では、スタチン剤が広く処方されますが、スタチン剤は内在性コエンザイムQ10濃度を下げてしまうため、スタチン剤服用中にはコエンザイムQ10サプリメントの摂取が必須となります。


スタチン不耐症の脂質異常症患者に対して、紅麹投与による脂質代謝改善作用を示したランダム化比較試験も知られています。

(なお、スタチンおよび紅麹のいずれも、コエンザイムQ10との併用が有用です。)









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