サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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EPA(エイコサペンタエン酸)が多いと全死亡率が低い [2016年11月25日(金)]
栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、オメガ3系必須脂肪酸の摂取と、死亡率との関連を調べた疫学研究が、豪州と英国のグループから報告されていました。
(Nutr Res. 2016 Sep 13.)


EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用を有し、動脈硬化性疾患のリスク低減効果が知られています。

一方、オメガ6系脂肪酸は、炎症惹起作用を有しています。


今回の研究では、

オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸の摂取と、

全死亡率との関連が検証されました。


具体的には、

前向きコホート研究として、

1996年の時点で、オーストラリアの住民1,008名(44%が男性)を対象に、



血中オメガ3系脂肪酸(EPAエイコサペンタエン酸、DPAドコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸DHA、α-リノレン酸、総オメガ3系脂肪酸)、

血中オメガ6系脂肪酸(リノール酸、アラキドン酸、総量)が定量的に測定され、

17年間のフォローアップ期間中、

男性98名、女性81名の死亡が見出されました。


交絡因子での補正後、

血中EPA値は、全死亡率と負の相関が認められたということです。

(HR; per 1-SD increase, 0.81; 95% CI, 0.68-0.95)
(男性;HR, 0.78; 95% CI, 0.62-0.98)
(女性;HR, 0.78; 95% CI, 0.65-0.94)


また、男性では、
DPA摂取と死亡率の低下、
(HR, 0.76; 95% CI, 0.60-0.97)

α-リノレン酸の摂取と死亡率の低下
(HR, 0.73; 95% CI, 0.57-0.94)

が見出されました。

なお、オメガ6系脂肪酸の摂取と死亡率との関連は示されていません。


以上のデータから、

EPAの血中濃度が高い男女では、全死亡率の有意な低下、

DPAおよびα-リノレン酸の血中濃度が高い男性では、全死亡率の有意な低下

という相関から、

オメガ3系脂肪酸摂取による抗炎症作用を介した生活習慣病予防作用が示唆されます。




EPADHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用・動脈硬化予防作用、認知機能改善作用、抗うつ作用など多彩な働きが示されています。



EPAやDHAといったオメガ3系脂肪酸では、抗炎症作用を介した動脈硬化抑制作用による生活習慣病予防効果が知られています。


オメガ3系脂肪酸の抗炎症作用のメカニズムとして、以前は、オメガ6系との比率からアラキドン酸カスケードへの機序が考えられていました。


現在では、これに加えて、EPAとDHAの代謝物自体に抗炎症作用があることがわかっています。




臨床研究におけるオメガ3系脂肪酸の投与量は、1日あたり数百ミリグラムから4グラム程度です。


また、EPA:DHA=2〜3:1の割合です。


日本人の食事摂取基準では、EPAおよびDHAの摂取量を一グラム/日としています。


EPAもDHAも、どちらも健康維持や疾病予防に重要です。


一般に、DHAは脳の栄養素、EPAは血管の栄養素といえるでしょう。





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