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関節リウマチ治療薬の副作用軽減のための葉酸サプリメントの利用状況 [2016年12月26日(月)]
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本日の私的なお勉強日記です。

今月の科学誌に、関節リウマチ治療薬の副作用軽減のための葉酸サプリメントの利用状況を調べた研究が、米国のグループ(UCSF)から報告されていました。
( PLoS One. 2016 Dec 15;11(12))

メトトレキサート(MTX)は、関節リウマチの第一選択薬として用いられる、免疫抑制作用を有する医薬品です。


メトトレキサート(MTX)は、葉酸の作用を阻害することで効果を示しますが、
逆に、葉酸の欠乏によって、口内炎、悪心や腹痛などの消化器症状、肝障害、血球産生障害などの副作用を引き起こすことがあります。

これらの副作用は、MTX服用を中止する(治療の中止)程度まで増悪する場合もあります。

そこで、一般的に、メトトレキサートを週 8 mg を超えて服用するとき、
副作用の予防目的で、葉酸製剤(フォリアミン)が処方されます。
(通常、MTXを最後に服用した翌日あるいは翌々日に葉酸製剤を服用。)

コクランレビューによると、
メトトレキサート(MTX)服用中の関節リウマチの患者では、

葉酸の摂取によって、
・MTXの副作用である悪心や腹痛、口内炎などが改善、
・肝機能検査や血液検査で異常値を呈する確率が低減
・MTXによる治療の継続に有効
とされています。

また、
葉酸の摂取は、関節リウマチに対するMTXの治療効果に影響を及ぼさないと考えられます。



ただし、葉酸製剤をメトトレキサートと同時に服用したり、主治医が指示した量より多く摂取したりすると、メトトレキサートのリウマチに対する効果が弱まる場合もあることから、注意が必要です。

サプリメントの葉酸も、メトトレキサートとの服用中には、自己判断ではなく、必ず主治医に相談が必要です。

(メトトレキサートは、毎日の服用ではなく、1週間のうち、1日か2日、服用したらあとは休薬です。)


さて、今回の研究では、

メトトレキサートと同時に処方された葉酸について、服用に関するコンプライアンスの調査が行われました。

具体的には、

米国の軍人病院の服薬管理データを用いて、

65歳以上でMTXの新規服用者2467名を対象に、

葉酸の摂取と背景因子が調べられました。



2467名中27%は、MTX開始30日以内に、薬局から葉酸の処方を受けていませんでした。

リウマチ専門医を受診していない患者では、

リウマチ専門医を受診している患者に比べて、

葉酸処方の割合が23%低値でした。

(RR (95% CI) 0.77 (0.72, 0.82)


これは、地域や臨床指標などの交絡因子で補正後も同様でした。
(adjusted RR (95% CI) 0.78 (0.74, 0.85))


なお、20ヶ月経過後では、

葉酸を継続している患者は、50%にとどまっていました。

以上のデータから、

今回の患者群の調査において、

関節リウマチの治療薬としてメトトレキサートを新規に処方されている患者では、

時間経過とともに、葉酸の処方が行われなくなったり、服用を中止したりすること、

葉酸処方は専門医のほうがより多く行っていることが示唆されます。

論文著者らは、

メトトレキサートを服用している患者の安全性のために、葉酸サプリメント/葉酸製剤の処方の標準化が必要であると考察しています。



葉酸はビタミンB群の一つです。

成人の場合、生活習慣病、特に動脈硬化性疾患に対する葉酸サプリメントの効果が知られています。


葉酸サプリメントの投与によって、血中ホモシステイン値が低下し、

ホモシステインによる血管内皮障害が抑制されることで、

動脈硬化性疾患のリスクが低下すると考えられます。


実際、これまでの観察研究や疫学研究において、
血中ホモシステイン値が低いと、心血管疾患の発症率が低いことが示されています。



葉酸サプリメントで脳卒中が10%低下、心臓病が4%低下:メタ解析

関節リウマチとメトトレキサートに関する治療ガイドラインでは、次のように記載されています。

-----
・消化器症状(口内炎,下痢,食思不振),肝酵素上昇,血球減少,脱毛などの用量依存性副作用を予防する目的で葉酸を使用する
1-3)

.海外ではMTX用量が本邦の2〜3倍多く,葉酸1〜2mg /日の併用はRAに対する治療効果に影響しないという立場であり,MTX投与の全例に葉酸併用を勧めている4,5).

・投与量の少ない本邦では,葉酸併用によりMTXの効果が減弱する症例がみられるうえ,低用量では用量依存性副作用頻度が少ないことから,MTX 0.15 mg/kg体重未満の低用量では葉酸併用は必ずしも必要ではない6).

・北欧の葉酸使用指針も同じ立場である7).

・しかし,高用量(0.2mg/kg体重以上)使用する場合や副作用リスクが高い以下の症例では全例において葉酸併用が勧められる;腎機能低下例,高齢者,複数のNSAIDs使用例.

・一方,MTX用量によっては,葉酸含有のサプリメントや総合ビタミン剤の服用により,効力が減弱する可能性もあることから,患者への指導も必要である.
-------

DHC葉酸サプリメントは、ベーシックサプリメントとして、メトトレキサートと併用して問題ない用量(薬効に影響しない用量)です。
ただし、個人差がありますので、メトトレキサート服用中は、主治医に確認をお願いします。





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