今月のがん研究の専門ジャーナル(電子版)に、乳がんサバイバーにおいて、イソフラボンの摂取と全死亡率との関連を検証したコホート研究が、カナダと米国のグループから報告されていました。
(Cancer. 2017 Mar 6.)
大豆食品には、エストロゲン様作用を有するイソフラボン類が含まれており、乳がんリスク低減作用が知られています。
イソフラボンと内在性女性ホルモンは、体内の受容体への親和性が異なるので、イソフラボンは、エストロゲン的にも抗エストロゲン的にも作用します。
一般に、食品に存在するグリコシド型(配糖体型)イソフラボンであれば、安全性の問題はありません。
しかし、エストロゲン様作用を有するイソフラボンを大量に長期に摂取することに懸念を示す意見もあります。
そのため、乳がんと診断された女性は、大豆製品をより多く摂取するように言われたり、逆に避けるようにといった指示が行われることがあります。
さて、
今回の研究では、
乳がんサバイバーにおいて、
大豆イソフラボンの摂取と死亡率との関連が検証されました。
具体的には、米国において乳がんと診断され、登録した5178名を対象に、
約9.4年間のフォローアップ(中央値は113ヶ月間)が行われ、
1224名の死亡例が見出されました。
(ハワイ-LA多民族コホート研究Hawaii-Los Angeles Multiethnic Cohortの一環です。)
解析の結果、
食事由来イソフラボンの摂取量の4分位で、
最高群は、最低群に比べて、
(1.5mg/日以上の群と、0.3mg未満/日の群の比較)
全死亡率が21%低い、という相関が見出されたということです。
(HR, 0.79; 95%CI, 0.64-0.97; P trend  = .01)
層別解析で、
イソフラボンの高摂取と、死亡率の低下という顕著な相関が認められた群は、次の通りです。
--ホルモン受容体陰性の乳がん患者:51%のリスク低減
(HR, 0.49; 95% CI, 0.29-0.83; Ptrend  = .005)
--ホルモン補充療法を受けなかった患者:32%のリスク低減
(HR, 0.68; 95% CI, 0.51-0.91; Ptrend  = .02)
以上、北米での大規模な多民族コホート研究では、
食事由来の大豆イソフラボンの摂取が多いほど、
乳がん患者での全死亡率が低いという関係が示唆されます。
最近の研究として、次の報告が知られています。
大豆イソフラボンによる大腸がんリスク低下:メタ解析
大豆イソフラボンによる認知機能改善効果@メタ解析
イソフラボンによる前立腺がんリスク低下作用@日本人男性
大豆の摂取が多いと乳がんリスクが低下@日本人女性
大豆イソフラボンによる乳がんリスク低下作用@アジア人
大豆イソフラボンによる糖代謝への好影響:メタ解析
イソフラボンサプリメントと子宮内膜肥厚との関連:メタ解析
大豆など植物性食品の一部には、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカルの1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気の他、さまざまな生活習慣病に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。
DHCでは、
大豆イソフラボン、
プエラリアミリフィカといったサプリメント、レッドクローバーを含む女性向けの
複合サプリメントなどを製品化しています。
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