サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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遺伝的に高リスクでも健康的な生活習慣により心臓病リスクが半減 [2017年04月19日(水)]
生活習慣病は、個人のライフスタイル、食事内容、飲酒や喫煙、体重や運動などが原因で生じます。

また、近年の遺伝子解析の結果、
体質の差、つまり、遺伝的な個人差が、生活習慣病の感受性に関係することが知られています。

その他、がん患者への生活習慣への3ヶ月間の介入によって、遺伝子の発現に増減がみられることもわかっており、

ライフスタイルの介入により、エピジェネティックな変化が生じると考えられています。

では、生活習慣病にかかりやすい遺伝素因を有する場合、生活習慣の違いはどのように病気に影響するのでしょうか?


昨年末に発表された論文ですが、ニューイングランドジャーナルオブメディスンに、遺伝素因と生活習慣、心臓病(冠状動脈疾患)との関連を調べた研究が、米国とスウェーデンのグループから報告されていました。
(N Engl J Med. 2016 Dec 15;375(24):2349-2358)


具体的には、

次の前向きコホート研究3報、

・ARIC 研究:Atherosclerosis Risk in Communities
7814名が参加

・WGHS研究:Women's Genome Health Study
21,222名が参加

・MDCS研究:Malmö Diet and Cancer Study
22,389名が参加

と、

横断研究1報:BioImage Study
4260名が参加


の4報のデータから

遺伝素因と、

健康的な生活習慣

との関連が調べられています。



なお、健康的な生活習慣とは、

・喫煙していない、

・肥満ではない(BMI30未満)、

・週1回以上の運動習慣、

・健康的な食生活
 (野菜、果物、ナッツ、全粒穀類、魚類、乳製品を多く摂取し、
精製した穀類、加工肉、赤身の肉、加糖飲料、トランス脂肪酸の摂取を少なくした食生活と定義)

です。


解析の結果、

まず、遺伝素因と心血管疾患に関して、

遺伝素因が5分位で最低群に比べて、

最高群では、91%のリスク上昇という相関が見出されました。

(HR, 1.91; 95% CI, 1.75 to 2.09)


次に、

健康的な生活習慣に関する解析では、

前述の4つの生活習慣のうちの3つ以上を満たす場合には、

好ましくない生活習慣(4つのうち一つしか満たさない、あるいはまったく満たさない場合)に比べて、心血管リスクが顕著に低いという相関も見出されました。



さらに、

心血管リスクの遺伝素因が高い群では、

好ましくない生活習慣を持つ場合に比べて、

健康的な生活習慣を有する場合では、冠状動脈疾患リスクが46%低い、という関連が見出されています。
(HR, 0.54; 95% CI, 0.47 to 0.63)



これらのデータは、

10年間にわたる心血管イベントに関して、

・ARIC研究の解析では、好ましくない生活習慣の場合は10.7%、健康的な生活習慣では5.1%へ低減、

・WGHS研究では4.6%から2.0% へ低減、

・MDCS研究では、8.2%から5.3%へ低減

に相当します。

また、横断研究であるBioImage Studyでも、

健康的な生活習慣により、冠状動脈疾患の顕著な減少という相関が示されました。





以上、

前向きコホート研究3報と横断研究1報の計4報、55,685名分のデータから、


遺伝素因(遺伝的)および生活習慣は、いずれも冠状動脈疾患の独立した危険因子であること、

遺伝的に高リスクの人であっても、好ましい生活習慣を有する場合にはリスクが半減すること

が示唆されます。




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