サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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コーヒーの摂取による心血管死および心筋梗塞死亡リスクの低下 [2017年08月28日(月)]
今月の臨床栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、心筋梗塞の既往を有する患者において、コーヒーの摂取と、心血管死亡および心筋梗塞死亡との関連を調べた疫学研究が、オランダのグループ(Wageningen University)から報告されていました。
(Am J Clin Nutr. 2017 Aug 23.)



これまでの疫学研究によって、コーヒーの摂取による生活習慣病リスクの低下が知られています。


例えば、コーヒーの摂取による2型糖尿病リスク低下、脳卒中リスク低下、うつ病リスク低下、肝がんリスク低下、認知機能の低下抑制などがあります。


日本でも、次の研究があります。


3杯のコーヒーで脳腫瘍が半減する@日本人

コーヒーに含まれるポリフェノールの1種、クロロゲン酸の抗酸化作用などの作用を介した効果と考えられています。


さて、
今回の研究では、

心筋梗塞の既往を有する患者において、

コーヒー(カフェイン入り、カフェイン抜きの両方)の摂取と、

心血管死亡、心筋梗塞死亡および全死亡率との関連が検証されました。


具体的には、

オランダで行われたアルファオメガコホート研究の参加者の4365名の患者を対象に、
(60-80歳、21%が女性、研究に参加する10年以上前に、心筋梗塞の既往歴のある患者)

参加登録時(2002年-2006年)での、過去1ヶ月間のコーヒーの摂取など203項目に係る食事調査が行われ、

2013年1月1日までのフォローアップ中での
死因が調べられています。


交絡因子で補正後、

コーヒーの摂取と、心血管死亡、心筋梗塞死亡、全死亡が検証されました。


まず、

患者の96%がコーヒーを摂取していました。

中央値は、

1日375mL
(3杯以内)
です。


7.1年間(中央値)のフォローアップ期間中、

合計945死亡例が見出されました。

(心血管死亡は396例、

心筋梗塞死亡は266 例)


解析の結果、

コーヒーの摂取は、

心血管死亡との負の相関が見出されました。

1日あたり0-2杯の摂取群に比べて、

1日あたり2-4杯の摂取では、
31%のリスク低下、
(HR 0.69; 95% CI: 0.54, 0.89)

1日4杯を超える摂取では、

28%のリスク低下
(HR; 0.72, 0.55, 0.95)

という相関でした。


次に、

心筋梗塞死亡では、

それぞれ
23%のリスク低下、
(HR;0.77, 95% CI: 0.57, 1.05)

32%のリスク低下、
(HR 0.68, 95% CI: 0.48, 0.95)

という有意な相関が見出されています。

さらに、

全死亡率との関連では、

それぞれ
16%の低下
(HR; 0.84, 95% CI: 0.71, 1.00)

18%の低下
(HR;0.82 (95% CI: 0.68, 0.98)

の相関が見出されています。

多変量解析では、

カフェイン入りコーヒーと、
カフェイン抜きコーヒーのいずれの群でも、同様の相関が見出されました。


以上のデータから、

心筋梗塞の既往を有する患者において、

コーヒーの摂取による2次予防効果として、

心血管死亡リスク低下、

心筋梗塞死亡リスクの低下、

全死亡リスクの低下といった有用性が示唆されます。



これまでの疫学研究や臨床試験では、高血圧症の改善、心血管疾患(動脈硬化性疾患)リスクの低減、抗がん作用などが報告されています。



例えば、次のような研究が知られています。


コーヒー摂取による全死亡率と心血管疾患リスク低下効果:メタ解析



コーヒーの摂取と死亡率の関係@日系アメリカ人


コーヒーの摂取と泌尿器のがんの関係@メタ解析



コーヒーの摂取による前立腺がんリスク低下作用@メタ解析




コーヒーによる肝臓がんリスク低下作用



コーヒーの摂取と前立腺がんリスクとの関連



コーヒーの摂取による口腔咽頭がんリスク低下作用



チョコレートとコーヒーの摂取と肝機能の関係@HIV-HCV重複感染者



コーヒーの摂取が女性のうつ病リスクを抑制




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