難聴は、さまざまな原因やタイプ、程度で生じ、
あらゆるライフステージで起こりえます。
騒音性難聴は、加齢に伴う感音性難聴として頻度が高く、酸化ストレス障害の関与が考えられています。
したがって、抗酸化成分を含むサプリメントの摂取が、難聴に対するリスク低減に有用と推察されます。
そこで、
今回のメタ解析では、
感音性難聴を有する患者での聴覚閾値に対する抗酸化サプリメントの作用が検証されました。
具体的には、
主要医学データベースを用いて、
(MEDLINE, CENTRAL, ScienceDirect, Scopus, Web of Science, LILACS, SciELO, ClinicalTrials.gov)
介入は抗酸化サプリメント、
主アウトカムは感音性難聴
としたランダム化比較試験が検索され、
977の関連した研究から、
10報が解析の対象となりました。
解析の結果、
NAC群や高麗人参投与群に比べて、
対照群では
4kHzでの閾値の有意な上昇、
(1.89 [1.01-2.78], p<0.0001)
が認められたということです。
また、
6kHzの周波数では、
対照群での閾値増加傾向が示唆されましたが、介入群との有意差は見出されませんでした。
(1.42 [-1.14-3.97], p=0.28)
なお、ビタミンEによる作用は認められませんでした。
以上のデータから、
加齢に伴う感音性難聴では、
高麗人参に含まれる抗酸化成分による聴覚閾値維持作用が示唆されます。
耳鳴りやめまい、難聴など耳鼻科領域の症状に対する機能性成分の研究では、次の報告があります。
イチョウ葉エキスによる難聴と耳鳴りの改善作用
蜂の子による耳鳴り改善効果
めまいに対してイチョウ葉エキスはメリスロンと同じ効果
還元型コエンザイムQ10による抗加齢作用のメカニズム
耳鳴りに対するサプリメント:調査研究
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