サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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2型糖尿病に対するコエンザイムQ10の有用性 [2018年01月27日(土)]
今月の臨床内分泌学の専門ジャーナル(電子版)に、2型糖尿病におけるコエンザイムQ10の作用を検証した臨床研究が、イランのグループ(Arak University of Medical Sciences)から報告されていました。
(Exp Clin Endocrinol Diabetes. 2018 Jan 24.)


2型糖尿病では、

酸化ストレスの亢進やミトコンドリア機能異常を伴う病態です。


内在性コエンザイムQ10は、加齢とともに減少し、

60歳代では、20歳代に比べて、半減しています。

また、
ATP産生能を指標として
同じ60歳代で比較するとき、
健常者に比べて、2型糖尿病患者では半減していることもわかっています。


今回の研究では、

2型糖尿病を有する女性において、

コエンザイムQ10投与による内分泌代謝関連指標への
作用が検証されました。



具体的には、

ランダム化二重盲検偽薬対照試験として、

2型糖尿病患者80名を対象に、

・コエンザイムQ10(100mg/日)投与群:36名

・偽薬投与群:44名

の2群について、

12週間の介入試験が行われています。


各群35名が試験を完了しました。

介入の前後で内分泌代謝関連指標が測定されました。。



解析の結果、

コエンザイムQ10サプリメント投与により、

FBS(空腹時血糖値)の有意な低下
(P=0.039),

インスリン抵抗性(HOMA-IR)の有意な低下、
(P=0.01),

フェリチンの有意な低下、
(P<0.001),

総コレステロール値の有意な低下、
(P=0.006),

LDLの有意な低下
(P=0.007)

HDL値の有意な上昇
(P=0.02)

が認められました。


その他、

コエンザイムQ10投与群では、

血中中性脂肪値の低下傾向も見出されています。
(P=0.09)



以上のデータから、

2型糖尿病を有する女性患者において、

100mgのコエンザイムQ10投与による内分泌代謝関連指標の改善作用が示唆されます。

今後、補完療法としての臨床的意義の検証が期待される分野です。



慢性疾患や生活習慣病では、同年代の健常者に比べて、コエンザイムQ10が低値(あるいはATP産生能が半減)していることが示されています。

コエンザイムQ10は、2型糖尿病などの補完療法として、ベーシックサプリメントとしての摂取が推奨されます。



コエンザイムQ10+セレンによる心臓病死低下効果





コエンザイムQ10は、ATP産生作用や抗酸化作用を介して、さまざまな生活習慣病に効果が示されています。
健康な人や未病の状態では、1日あたり90mg〜110mg程度をベーシックサプリメントとして毎日摂取します。

一方、何らかの疾患があり、補完療法として用いる場合には、1日あたり100mg〜300mg程度の利用になります。

欧州の研究では、
がん患者にコエンザイムQ10を投与することで、生存率が向上したという報告もあります。


また、
臨床的には、がん患者では、放射線や化学療法といった治療あるいは終末期において、
がんに関連した倦怠感(Cancer Related Fatigue:. CRF)が高頻度に出現することが知られています。


コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。






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