サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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HMB+たんぱく質の栄養補助は費用対効果が高い [2018年03月17日(土)]
栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、低栄養/栄養障害の高齢者において、HMB+たんぱく質含有の経口栄養補助食品の投与による有用性と費用対効果を検証した研究が、スペインのグループ(Complejo Asistencial Universitario de León)から報告されていました。
(Nutrients. 2018 Feb 22;10(2).)



高齢者は、少食となるため、食事からの摂取に加えて、栄養補助食品から必要な栄養を摂ることは必須です。


高齢者のフレイル(虚弱)予防のためには、たんぱく質、BCAA(分岐鎖アミノ酸)、HMB、ビタミンDといった栄養素の摂取が推奨されます。


私は、これらの栄養補助食品、サプリメントの適正使用が、健康寿命の延伸に寄与するだけの十分なエビデンスがある、と考えています。

私の経験上、医師や薬剤師であれば、サプリメントに関するエビデンスを説明すれば、一定の有用性が期待できることを理解してもらえます。

一方、サプリメントの適正使用の推進による健康寿命延伸という視点では、食育原理主義の管理栄養士が、一番の抵抗勢力になっていると感じます。

(栄養補助食品やサプリメントのエビデンスを理解せず、何でも食事から、という主張をしていれば、健康寿命の延伸はできないですし、健康格差の縮小にもつながりません。
理想論を掲げて、現実を無視していても、問題の解決にはならないと私は考えます。)


超高齢社会の日本において、
少食あるいは食欲が低下した高齢者は、栄養障害のリスクが高く、

再入院や死亡率の上昇を生じます。

これに対して、
サプリメントや栄養補助食品による有用性が示唆されてきました。


今回の研究では、

高齢の入院患者において、

たんぱく質とHMBを含む栄養補助食品の投与による有用性(費用対効果)が検証されました。

(NOURISH (Nutrition effect On Unplanned Readmissions and Survival in Hospitalized patients)という研究の一環です。)


まず、たんぱく質+HMB含有栄養補助食品の投与群は、

偽薬群に比べて、生存率の有意な改善を示しました。

先行研究では、次の報告があります。

HMB(エイチエムビー)+たんぱく質により退院後の死亡率が半減@低栄養の高齢者




今回の研究では、

スペインにおいて、

スペイン・ナショナル・ヘルス・システムを用いた前向き研究として、

90日後、180日後、1年後、2年後、5年後の時点での、

HMB+たんぱく質含有栄養補助食品の投与による費用対効果が、偽薬群との比較として検証されました。


解析の結果、

90日間の期間での比較では、

HMB+たんぱく質含有栄養補助食品の投与群は、

偽薬対照群と比べて、€332.75の差が認められました。


また、90日間での介入で、両群間の生存年数の延長(Life Years Gained、LYG)の差は、

0.0096であり、

増分費用効果比(ICER)は、€34,700.62/LYGでした。


次に、

180日間、1年間、2年間、5年間、一生涯で試算した増分費用効果比(ICER)は、

それぞれ
€13,711.68, €3377.96, €2253.32, €1127.34, €563.84/LYGでした。


以上の費用対効果分析から、

スペインでの高齢の入院患者に対して、

HMB+たんぱく質含有栄養補助食品の投与によって、

入院中及び退院後の生存率の改善(死亡率の減少)に加えて、コストの低減作用が示唆されます。





HMB(エイチエムビー、β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸、β-Hydroxy-β-Methylbutyric acid)とは、分岐鎖アミノ酸(BCAA)の1つのロイシンの代謝産物です。

HMBは、体内でロイシンから産生され、筋肉の合成促進と分解抑制因子の作用を有し、筋力の亢進や筋肉量の増大の働きを有しています。

体内でのHMBの生成は、摂取したロイシンの数%ほどと少ないので、サプリメントとしてHMBを利用する方法があります。


次のような研究報告があります。

HMBの除脂肪体重/筋肉量増加作用


HMB(エイチエムビー)+たんぱく質により退院後の死亡率が半減@低栄養の高齢者





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