サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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米国では認知症が11.6%から8.8%へ減少:2002年から2012年の比較 [2018年05月15日(火)]
現在、日本では、認知症が大きな問題となっています。

高齢者ドライバーが高速道路を逆走して交通事故、

というニュースも特に珍しくはなくなりましたし、

高齢者の免許返納に関する話題もあります。


H24年の厚生労働省の推計では、
65歳以上の高齢者の4人に一人が認知症あるいは認知症予備軍とされました。

3500万人以上の高齢者のうち、800万人以上が該当します。


さらに、
要介護者となる原因の第1位が、認知症であり(H28年国民生活基礎調査)、

認知症患者の増加が日本では大きな問題となっています。



米国でも、ベビーブーマー世代の大量退職など社会の高齢化が進みつつあり、

認知症患者の増加の可能性が考えられてきました。

一方で、

最近の米国やその他の高所得国の一部では、過去25年間にわたり、加齢による認知症リスクの低下を示唆する研究もあります。


実際、米国や一部の先進国では、認知症が減少している、という報告があります。

例えば、昨年、米国医師会ジャーナル(JAMA)に報告された研究では、

認知症の罹患率について、2002年と2012年の間の比較が行われていました。
(JAMA Intern Med. 2017 Jan 1;177(1):51-58.)


この研究では、

米国において、

2000年と2012年の認知症の罹患率の比較が行われました。


具体的には、

全米での65歳以上を対象にした縦断研究である「Health and Retirement Study (HRS)」のデータから、

2000年の時点での 10 546名と、

2012年の時点での10 511名を対象にして、認知症の罹患が調べられています。


主アウトカムは、
認知症であり、HRSの認知機能測定が用いられました。




今回のコホート研究での被験者の平均年齢は、

2000年では75.0歳
(95% CI, 74.8-75.2 years)

2012年では74.8歳
(95% CI, 74.5-75.1 years)
でした。

性別で女性の割合は、
2000年では58.4% (95% CI, 57.3%-59.4%)、

2012年では56.3% (95% CI, 55.5%-57.0%)

でした。


65歳以上での認知症の罹患率は、

2000年時点の11.6%から、
(95% CI, 10.7%-12.7%)

2012年時点には8.8%へと
(95% CI, 8.2%-9.4%)
(年齢と性別で標準化後は8.6%)

有意に減少していました。
(P&#8201;<&#8201;.001).


層別解析では、

教育の期間が長いほど、認知症のリスクが低く、

2000年から、2012年の間に、

教育の年数は、有意に増加していました。
(11.8年 [95% CI, 11.6-11.9 年]から、12.7年[95% CI, 12.6-12.9 年]; P&#8201;<&#8201;.001)



米国の高齢者において、
心血管リスク(高血圧や糖尿病、肥満の罹患率)は、
この期間、年齢と性別で補正後に、有意に増加していましたが、

認知症の罹患率は低下していました。



以上のコホート研究でのデータから、

2000年から2012年にかけて、

米国での認知症の罹患率は有意に減少したこと、

この期間、教育を受ける期間は有意に長くなっていること、

が見出されました。

一方、
認知症が減少した理由として、

社会的な因子、行動変容、あるいは医学的な因子などが関与するのかどうかは明確ではありません。、

したがって、

論文著者らは、

高齢者における認知症の罹患率に関して、発症リスク低減をもたらした因子の解明のためにも、さらにモニターリングを継続する、と考察しています。



前述のように、認知症は日本では大きな社会問題となっており、さまざまな対策が行われています。

要介護者となる原因の第1位が認知症となっていることから、認知症になっても住みやすい社会づくりなどの政策もあります。

しかし、認知症を予防し、認知症の罹患率を減らす施策のほうが重要です。

今回の研究では、米国では、肥満や高血圧、糖尿病などが増えたにもかかわらず、高齢者での認知症は減少したとあります。

これらの疾患が関与しないわけではないので、この傾向が今後も続くかどうかは検証する必要はあります。

米国と日本の最も大きな違いとして、
環境的には、米国ではスモークフリーの社会の実現に向けて、強力な禁煙推進を図ってきました。
その成果の一つが、がん死亡の減少として現れています。
今回の認知症の減少にも、喫煙対策が関係していると思われます。

また、食事の関係では、葉酸の摂取増加があります。
米国では、FDAが1998年から、シリアルなど穀類への葉酸の添加を義務化しました。

その直後から、脳卒中の死亡率は著減しています。

葉酸は、高ホモシステイン血症を改善することで、認知症のリスクを低減する作用が確立しています。
(高ホモシステイン血症は、動脈硬化のリスクであり、また、脳萎縮のリスクです。)


今回の研究で示された、米国の高齢者での認知症の罹患率の減少という原因は、おそらく一つではなく、複数の社会的及び生活環境的な因子が関係していると推測されます。

日本でも、スモークフリーの社会の実現、葉酸の摂取の啓発(強化食品やサプリメントの活用)などに取り組むべきと考えます。


葉酸サプリメントで脳卒中が10%低下、心臓病が4%低下:メタ解析


葉酸サプリメントはACE阻害剤との併用で脳卒中を31%低減する



世界81カ国では、葉酸が穀類などに添加され、神経管閉鎖障害リスク低減策がとられています。
(ただし、日本では、葉酸が添加されておらず、H12の当時の厚生省の通知により、栄養補助食品からの摂取が推奨されています。)

認知症予防のために葉酸をサプリメントで400マイクログラム摂りましょう!





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