今月の環境予防医学の専門ジャーナルに、小児のスクリーンタイム(テレビなどの視聴時間)と、栄養素の摂取との関係を調べた調査研究が、金沢大学のグループから報告されていました。
(Environ Health Prev Med. 2018 Aug 7;23(1):34.)
セデンタリーなライフスタイルは、公衆衛生上の課題となっています。
例えば、カウチポテト族では、テレビ視聴(=運動不足)+ジャンクフードのダブルで、健康上のリスクとなるイメージです。
さて、
今回の研究では、
青少年におけるスクリーンタイム(テレビやスマホなどの視聴時間)と、栄養素の摂取との相関が検証されました。
具体的には、
2013年に、石川県志賀町において、
6歳から15歳の学童1459名を対象に、質問票が送られ、
スクリーンタイム(テレビ、パソコン、スマホの利用状況)と、
食事調査が行われ、
年齢やBMI、身体活動で補正後のスクリーンタイムと、栄養素の摂取との関連が検証されました。
1414名( 96.9%)から回答が得られました。
解析の結果、
まず、
男児では、
テレビ視聴時間が長いほど、
タンパク質、カリウム、カルシウム、鉄、ビタミンK、ビタミンB2、食物繊維の摂取が少ないという相関が見出されました。
次に、
女児では、
テレビ視聴時間が長いほど、
タンパク質、塩分、カルシウム、ビタミンD、ビタミンB2の摂取が少ないという相関が認められました。
また、
女児では、
テレビ視聴時間が長いほど、
オメガ6系脂肪酸の摂取が多いことも見出されました。
PC利用については、
男児において、
カリウム、鉄、ビタミンK、葉酸の摂取量が少ないという有意な相関あるいは傾向が見出されましたが、
女児では、相関は認められませんでした。
スマホの利用では、
男児で、ビタミンKの摂取が少なく、
女児では、ビタミンDの摂取が多い、
という相関が示されました。
以上のデータから、
テレビ視聴が長い学童ほど、
タンパク質やミネラル、ビタミン、食物繊維の摂取量が少ないという相関がみられ、
PC利用やスマホの利用でも、一部の栄養素の摂取量が少ないこととの相関が示唆されました。
今後、テレビ視聴やPC利用、スマホの利用に関して、学童の栄養摂取の改善の点からの介入プログラムが必要と考えられます。
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